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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第184話:希望に溢れる世界を愛して
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、アダムの火球を飲み込むと奏の真横に作り出されたもう一つの魔法陣から飛び出した。普通この魔法は自分の手元に作り出す魔法陣は自分の方を向くものだが、この時奏は自分の手元に作り出す魔法陣を別の方向へと向けていた。
その方向とは……アダムが居る方。そう、奏は自分の攻撃が相殺されるのを防ぐと同時に、アダムの攻撃を本人にお返ししたのである。
向かってくる炎の斬撃と高温の火球。二つがぶつかり合うのではなく合体して向かってきた事で、その温度は軽く太陽の表面にも匹敵するほどのものとなって襲い掛かった。迫る超高温の斬撃を前に、アダムも体勢を崩して回避する。その際に近くを通った高温の斬撃により、アダムの白いスーツが焼けて落ちた。
「くっ!?」
「体勢が崩れたッ! 行くぞマリアッ!」
「えぇっ!」
アダムの体勢が崩れたのを見たクリスとマリアは、このタイミングを逃してはならぬと鍛え上げたユニゾンでフォニックゲインを上昇。高まったフォニックゲインにより2人のギアが連結し、クリスのギアがウィングとブースター、マリアのギアが機首を形成し戦闘機の様な姿となる。その状態で飛翔した2人は、赤いオーラを纏いながら空中で体勢を崩したアダムに向け一気に突撃した。
「「行っけぇぇぇぇぇっ!!」」
[Change ?he Future]
さながら赤熱する彗星の様にアダムに突撃する2人。生身の人間相手にここまでやるのはやり過ぎという気もしなくも無いが、彼女らは既に生身でありながら常識外れの戦闘力で装者を圧倒する人間を言うものを体感している。その彼女らに、例え生身でも敵を相手に容赦をすると言う甘さは無かった。そもそもアダムは生身でありながらファントムと互角に渡り合う程の力を見せたのだ。そんな奴を相手に、全力の攻撃を躊躇ってなどいられない。
迫る赤熱する戦闘機を前に、アダムは一瞬目を見開くが直ぐに嘲るような笑みを浮かべるとその手に高温の火球を生み出した。
「愚かしいね! 功を焦って自ら死地に飛び込むなど!」
生みだした火球は以前風鳴機関を消滅させたのと同じ性質を持つ。これに突っ込めば2人はギアごと焼き尽くされ、後には錬成されて砂金の様に小粒の金となってしまうだろう。アダムはその火球の中に2人を飲み込ませようとその手を掲げた。
が、その手が突如鎖によりあらぬ方向へと引っ張られた。何事かとそちらを見れば、火球を生み出した手が魔法陣に飲み込まれて消えている。
「これはっ!?」
慌てて視線を巡らせれば、そこにあったのは魔法の鎖でアダムの手を魔法陣から引っ張り出している奏の姿。鎖で多少距離を取っているとは言え、ツングースカ級の火力を持つ灼熱の火球を前に額には大粒の汗を浮かべていた。
「あっちち……! とは言え、へへっ
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