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星河の覇皇
第八十五部第四章 メキシコの思惑その十九

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「私もお役所勤めです」
「それならですね」
「書類仕事は付きもので」
 それでというのだ。
「どうしてもです」
「仕事はおありですね」
「今度市民交流で、です」
「そちらのお仕事がですか」
「ありまして」
「そちらのことで、ですか」
「書類仕事を何かとです」
 今はというのだ。
「しています」
「そうですか」
「ですが私はどうもです」
「現場の方ですね」
「自分でもそう思っていますし」
 それにというのだ。
「そして実際に現場のお仕事がないと」
「退屈ですね」
「そう思ってしまいます」 
 実際にというのだ。
「私は」
「そうですか」
「どうにも。まあ現場のお仕事がないことは」
「いいことですね」
「私の現場は物騒なものばかりですから」
 ドトールに笑って話した。
「私が暇ということはです」
「いいことですか」
「暇であるならです」
 危険な現場に行く者がというのだ。
「それだけで、です」
「いいことですね」
「平和が一番です」
 こうドトールに話した。
「まことに」
「その通りですね」
「警察も然りですね」
「警察が多忙で人手が足りないなら」
 その事態はというと。
「最早です」
「危機的な状況ですね」
「その国や地域が」
「その通りですね」
「警察も軍隊も消防署もです」  
 そうした職業の者達がというのだ。
「暇ならです」
「もうそれで、ですね」
「よい社会です」
「その通りですね」
 アラガルも同意だった。
「そのことは」
「平和こそがです」
「最も素晴らしいですね」
「物騒な社会なぞです」
 それこそというのだ。
「何がいいか」
「戦乱の社会、治安の悪い社会は」
「それだけで困ったもので」
「住む市民もですね」
「不幸です」
「全くですね」
「ですから」
 軍隊や警察が暇ならというのだ。
「もうそれだけで、です」
「幸せということですね」
「私はそう思います」
「私もです。このままです」
 アラガルも述べた。
「暇なままで」
「書類仕事をしてですね」
「時が過ぎれば」
 それでというのだ。
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