第一章
[2]次話
ロビーでの再会
夫婦で鹿児島まで旅行に行った、まずはホテルにチェックインしたが。
そこでだ、山本涼平やや色黒で小さな目で面長で鳥の巣の様な黒髪の一七〇程の痩せた外見の彼はロビーで驚きの顔になった。
そこにいたのは高校時代のクラスメイト百瀬夏美だった、高校を卒業して十年以上経ってお互い外見は変わっているがすぐにわかった。
十年の間に黒髪は長くなり顔立ちはスマートになった、だが大きな黒目がちの目と赤く大きな唇に太いゲジゲジ眉毛に大きな耳と一五五位の大きな胸が目立つ外見はそのままでわかった。そして百瀬の方もだった。
山本に気付いた、それで同時に言った。
「お前何でここに」
「あんた鹿児島に来たの」
「お前北海道だろ」
「あんた大阪で働いてるんでしょ」
「お知り合い?」
山本の横から彼の妻秋穂が言ってきた、黒髪を後ろで束ね丸顔で大きなあどけない目に小さな唇を持つ一五〇位の背のスタイルのいい女性だ。
「まさか」
「高校の時のクラスメイトだよ」
夫は妻に即座に答えた。
「そうだったんだよ」
「そうなの」
「大学も一緒だったけれどな」
「八条大学だったの」
「俺は建設に行ってな」
そちらの企業にというのだ。
「こいつは北海道が地元でそっちに就職したと思っていたら」
「八条ホテルね」
百瀬も言ってきた。
「転勤したのよ」
「そうだったんだな」
「私確かに北海道出身でね」
「札幌だったよな」
「そうだったけれど」
それがというのだ。
「転勤になったのよ」
「札幌の八条ホテル勤務になってもか」
「日本どころか世界中に展開している企業よ」
だからだというのだ。
「それでよ」
「鹿児島に転勤になってか」
「今年の四月からね」
「それで今ここにいるか」
「最初から転勤多いこと知ってて就職したしね」
「そうだったんだな」
「ええ、ただあんたと会うなんて」
山本に真顔で言った。
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