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夢幻水滸伝
第三百二十八話 時間を操る力その三

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「はじめまして、この街の市長です」
「デモインの」
「そうです、まずは座って」
「そうしてですね」
「お話しますか」
「そうですね、ほな」
 ミッチェルも頷いた、そうしてだった。
 二人で市長室のソファーテーブルを挟んだそれを囲んで座って会話に入った、そこで市長はミッチェルと自分にコーヒーヲを出してだった。
 そのうえでだ、彼に話した。
「これからどうされるおつもりでしょうか」
「実は何も考えてへんです」
「そうなのですか」
「世界を救うと言われても」 
 コーヒーを片手に首を傾げさせつつ述べた。
「これといってです」
「何をするか」
「とりあえず冒険者登録をしてです」
「活動されていますね」
「賊やモンスターの討伐や他の依頼をこなしてます」
 今はというのだ。
「そやけど他はです」
「そうですか、ではです」
 そえならというのだった。
「旗揚げをされては」
「勢力のですか」
「このデモインから、そしてです」 
 市長はミッチェルに自分のペースで話していった。
「まずはこのアイオワ州を統一してくれないでしょうか」
「この州をですか」
「実は今アイオワ州はそれぞれの街や村に分かれ」
 そうした状況でというのだ。
「割拠し互いにです」
「争う」
「そうしたことも起こっている状況で」
「大変なのですね」
「しかも賊やモンスターも多くなっていて」
「尚更ですね」
「問題になっています」
 そうだというのだ。
「それで、です」
「あたくしにですか」
「星の方の責務はこの世界を救うことですね」
「はい、そう言われました」
 ミッチェルは声に言われたことを思い出して答えた。
「あたくしも」
「ではそのはじまりとして」
「アイオワ州をですね」
「統一して」
「そうしてですね」
「そのうえで平和にしてくれますか」
「割拠すると争いますね」
 ミッチェルは市長の話を聞いてこの現実を述べた。
「どうしても」
「利害が絡んで」
「そやけど統一すれば」
「全体の政が行われて」
「それがなくなりますね」
「そして賊やモンスターへの対策も」 
 こちらもというのだ。
「割拠なのでそれぞれとなっていて」
「今はですね」
「満足に出来ず」
「争いで世が乱れて」
「賊に身を落とす人も増えて
「対策が講じられずモンスターもですね」
「そうした状況でして」 
 それでというのだ。
「ここはです」
「あたくしが旗揚げをして」
「州を統一して」
「平和に治める」
「そうされてはどうでしょうか」
「あたくしに出来るか」
「星の方なら、ただ自信がおありでないなら」
 市長は今のミッチェルが実際に州の統一と統治に自信を持っていないことを見てそれでこう言った。
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