第三百二十八話 時間を操る力その二
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「だからです」
「信じてくれるんですね」
「はい、ただ」
「ただ?」
「ここまでお強いですと」
女は今度は首を捻って難色を示す顔になってミッチェルに話した。
「登録されてもパーティーではなく」
「あたくし一人で、ですか」
「クエストを受けて」
そうしてというのだ。
「そのうえで、です」
「達成していけますか」
「このギルドに来る依頼なら」
「そうですか」
「そうされていかれますか」
「ほな」
ミッチェルはそれならと頷いた、そしてだった。
冒険者登録を済ませ早速街のならず者達の征伐を果たした、それで報酬を得て安ホテルに部屋を借りてギルドの食堂で食事も摂って暮らしはじめた。
毎日依頼を確認して一人でこなしていった、そうして暮らしていると登録の時に話した豹人の受付の女が朝食を食べている彼に言ってきた、メニューは目玉焼きとトーストそれに林檎一個丸ごとだった。
「あの、ミッチェルさん」
「何でしょうか」
「はい、実は市長さんがご活躍を見まして」
彼の席の横に来て話した。
「是非です」
「あたくしにお会いしたいと」
「そうです、言っておられますが」
「オファーがあるなら」
ミッチェルは笑って答えた。
「行かせてもらいます」
「そうですか、それでは」
「それで時間は」
「朝食の後で」
それからとだ、女は答えた。
「お願い出来ます」
「わかりました、ほなです」
「食べ終わったら」
「行かせてもらいます」
「それでは」
女はにこりと笑って応えた、そしてだった。
ミッチェルは食後女に案内されて市長がいる市庁舎に案内された、そして市長室の前に来るとだった。
女にだ、こう言われた。
「では私はこれで」
「ギルドの事務所に帰るんですね」
「そうさせてもらいます」
「ゆっくりしてもええのに」
「いえ、お仕事がありますので」
それでというのだ。
「やはりです」
「帰らへんとあかんですか」
「そうですので」
だからだというのだ。
「これで」
「ほなこれからはですね」
「ギルドに来られたなら」
それならというのだ。
「またです」
「お会いするということで」
「宜しくお願いしますね」
「ほな」
ミッチェルはそれならと応えた、そしてだった。
受付の女を見送った後で部屋の扉をノックした、すると。
「どうぞ」
「わかりました」
声の主に礼儀正しく返して扉を開いて部屋に入った、するとスーツを着た鰐人の初老の男が立っていた。
その彼がだ、笑顔でミッチェルに言ってきた。
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