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イベリス
第百三十話 最高のカードその二

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「駄目よ」
「ブラックは駄目ね」
「ブラックな場所って人を人って思ってないから」
「お昼お母さんもそんなこと言ってたわね」
「本当に最悪北朝鮮よ」
「ああした感じね」
「それか特撮の悪の組織よ」
「失敗したら即死刑とか」
「ソ連がそうした国だったじゃない」
 スターリンの頃のというのだ。
「最悪何もしてなくてもね」
「粛清ね」
「スパイだとか言われてね」
「それで失敗したら」
「もうそれでね」
「死刑ね」
「この場合も粛清よ」
 それになるというのだ。
「死ぬまで働かさせられて」
「収容所とかあって」
「強制労働もあるし」
「まさにブラックね」
「労働者とお百姓さんの国と言っても」
 その実はというのだ。
「ブラックもブラック」
「そうした国だったのよね」
「生まれたのなら兎も角」
 そうした国にというのだ。
「進んで入ることはね」
「ないのね」
「そうしたところって大抵謳い文句はいいのよ」
「宣伝は」
「明るくて楽しい」
「そんな風で」
「実はね」
 現実、それはというのだ。
「もうね」
「最悪な状況ね」
「そうよ」 
 その通りだというのだ。
「本当にね、だからね」
「ブラック企業は入らない」
「よく見極めて」
 そしてというのだ。
「これは駄目だって思ったら」
「入らないことね」
「もう奇麗ごとをこれでもかと言ってるなら」
 それならというのだ。
「もうね」
「ブラック企業ね」
「北朝鮮だってそうでしょ」 
 この国もというのだ。
「奇麗ごとばかり言ってるでしょ」
「地上の楽園とか」
「けれどね」
「実はよね」
「ああした国家よ」
「碌でもない」
「そうよ、ああした国もね」
 北朝鮮の様な文字通りのブラック国家もというのだ。
「ああ言ってるから」
「奇麗ごとばかり」
「そうした会社もね」
「信用しないで」
「見極めることよ」 
 そうすべきだというのだ。
「本当にね」
「そうしないと駄目ね」
「そのうえで働くことよ、私だってバイトしようと思って」
 それでというのだ。
「バイト先はよくね」
「見てるのね」
「そうなの、ブラックだって思ったら」
 それならというのだ。
「入らないわ」
「そうしてるの」
「そう、それで今はね」
「あのお店で働いてるのね」
「噂聞いて自分でも調べて面接でもよく見てね」
 その様にしてというのだ。
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