第四十八話 見舞その十四
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「世界も人間もな」
「あって欲しい」
「やっぱり地の龍でもだよ」
「そう思いますね」
「人間だからな、じゃあな」
「そうなる様に」
「地の龍でもな」
それでもというのだ。
「そうなる様にな」
「していかれますか」
「ああ、そうするな」
「そうですか、じゃあ私も」
「そうしてくれるか」
「是非」
笑顔でにこりと笑って約束した。
「そうさせてもらいます」
「そうか、一緒だな」
「そうですね、私達」
「人間だな」
「他の何でもないですね」
草薙にそのにこりとした笑顔で話した、そうしてまた明日と言って自分の場所に戻った。そうしてからだった。
議事堂に戻った、その彼女と入れ替わりに庚が彼の見舞いに来たが。
彼の顔を見てだ、庚は言った。
「いいことがあったのね」
「ああ」
彼女にも微笑んで応えた。
「さっきな」
「それは何よりね。今はね」
「ゆっくりとだな」
「怪我を治して」
そうしてというのだ。
「そうしてね」
「退院することだな」
「ええ」
そうだというのだ。
「今はね」
「悪いな、そう言ってもらって」
「気にすることはないわ、貴方はよくやってくれたわ」
「そうだといいけれどな」
「天の龍を一人戦えなくしたから」
「それで充分か」
「後は彼に任せて」
こうも言うのだった。
「いいわね」
「封真にか」
「彼ならね」
「やってくれるか」
「今の状況でもね」
「あいつならな」
草薙も言った。
「今の状況でもな」
「信じられるわね」
「仲間だからな」
それ故にというのだ。
「わかってるしな」
「信じられるわね」
「ああ、それじゃあな」
「今はね」
「封真を信じるな」
「そうしてね、ただ」
ここで庚はこうも言った。
「若しかしたら」
「何かあるのか」
「皆入院中は戦えないけれど」
封真以外はというのだ。
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