第四十八話 見舞その十三
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「どうとでもな」
「変わりますね」
「俺達次第でな」
「そうですね」
「偶然はなくてな」
「必然でも」
「その必然もな」
それもというのだ。
「変わるんだ」
「私達次第で」
「何も決まってないさ、だからな」
「これからのこともですね」
「俺達自身でな」
「決めていくことですね」
「ああ、じゃあ退院したらな」
護刃にあらためて話した。
「俺は試験も受けて」
「久留米に行かれて」
「そのうえでな」
「こっちに帰って来られますか」
「ああ、それで嬢ちゃんが高校を卒業したら」
その時はというと。
「よかったらな」
「私と」
「いいか?歳離れてるけれどな」
「いえ、私達位なら」
護刃はにこりと笑って答えた。
「まだです」
「あるか」
「そうだと思いますよ」
「そういえばそうか?けれどそう言ってくれるならな」
護刃に顔を向けて微笑んで話した。
「宜しくな」
「その時は」
「その時までそれでな」
「その時からもですね」
「ああ、犬鬼もいいか?」
彼にも顔を向けて尋ねた。
「そうしても」
「ワン」
犬鬼は尻尾を振って答えた、護刃はその彼を見てにこりとして草薙に顔を戻してそのうえで彼に話した。
「僕も一緒にって言っています」
「いいさ、じゃあ一緒にな」
「その時が来れば」
「やっていく様にしような」
「是非」
「かなり先でもな」
草薙は優しく微笑んで述べた。
「けれどな」
「それでもですね」
「その時が来ればな」
「草薙さんが幹部になられて」
「嬢ちゃんが高校を卒業したらな」
「それじゃあ」
「そしてな」
それでというのだった。
「その時も世界はな」
「人間もですね」
「この世にあるな」
「そうでないと言えないですね」
「何があってもな」
それでもというのだ。
「そうなって欲しいな」
「そうですよね」
「やっぱりこう思うな」
草薙はまた笑って言った。
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