【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第7章】八神家が再び転居した年のあれこれ。
【第6節】背景設定7: ノーヴェとその姉妹たちについて。
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としても、下半身不随は免れ得ない』というほどの重傷でした。さしもの戦闘機人にとっても、これはもう「基礎フレーム」の交換が必要なレベルです。
(やや大袈裟に言えば、「StrikerSのTVアニメ第17話でスバルに倒された時のチンク」にも匹敵するようなヒドい状況です。)
しかし、管理局の法律では本来、戦闘機人の開発や製作は、それ自体が重大な違法行為です。
そのため、スカリエッティの研究所などからの押収品は、すべて〈本局〉の「保管庫」で当時のままに保存されていましたが、それらも直接に「研究の対象」とされることは一切なく、また、『戦闘機人の「基礎フレーム」を新たに製造する』などといった行為も、この10年間、管理局では全くなされていませんでした。
しかも、ナンバーズの12人は、基礎フレームからして特別製です。
(良く言えば、「個々人の性能に合わせた精緻な造りのフレーム」ですが、悪く言えば、「互換性の全く無いフレーム」です。)
スカリエッティは当初、彼女らが「大破」した場合に備えて、12種類すべての基礎フレームを、一体ずつ造って保管していました。
しかし、チンクのフレームは75年の段階ですでに使ってしまっているので、今も〈本局〉の保管庫にあるのは(亡きドゥーエの分も合わせて)残り11体です。
本局の「保管部・重要保管物管理課」は、ミッド地上からの緊急要請に基づき、ノーヴェの専用フレームを大急ぎで現地の病院へと搬送しました。
一方、瀕死のノーヴェは、ディエチから応急処置を受けた後、(エクリプス事件の終了後に、なのはやフェイトも入院していたことがある)例の「局員専用病院」へと担ぎ込まれました。
ノーヴェ自身は、今も「嘱託魔導師」であって「正式な局員」ではありませんでしたが、彼女の体はもう次元移動に耐えられる状態ではなく、また、戦闘機人の体を正しく「治療」することのできる施設など、ミッドの首都圏ではこの病院の他には無かったからです。
ディエチの応急処置が実に的確だったことも手伝って、ノーヴェはかろうじて命を取り留めましたが、基礎フレームを交換された後も、丸一か月ほどは「生体ポッド」の特殊溶液の中に浮かんだまま外には出られない、という状況になりました。
(管理局の技術者たちはみな、このような事例には不慣れだったため、やはり、往年のスカリエッティほど手際の良い「治療」はできなかったようです。)
6月の末には、ノーヴェもようやくポッドの外に出て、病院内でリハビリを始めましたが、新調された「機械の部分」が従来どおりの「生身の部分」と程よく馴染むまでには、まだしばらくは時間がかかります。
そのため、ノーヴェは7〜8月のIMCS地区予選には顔を出すことすらで
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