暁 〜小説投稿サイト〜
魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第7章】八神家が再び転居した年のあれこれ。
 【第6節】背景設定7: ノーヴェとその姉妹たちについて。
[3/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
神的にかなり不安定でしたが、メグミが満身創痍(まんしんそうい)の状態で家に来てからは、急速に安定を取り戻していきます。
 その様子を見て、『もう自分たちが近くで見守っている必要は無い』と判断したのでしょうか。
 ギンガとチンクは83年の9月には二人で試験を受け、揃ってそれに合格し、84年の4月からは本局所属の「広域捜査官」(尉官待遇)になりました。

 これは、文字どおり捜査権しか与えられていない役職なので、悪く言えば「執務官の下位互換」でしかないのですが、それでも、実際に成ろうと思うとなかなかに難しい職種で、「空戦スキルの欠如などにより、『執務官は絶対に無理』と最初から解ってしまっている一般の陸士たち」にとっては、しばしば「将来の目標」とされる役職でもあります。
 また、広域捜査官は執務官とは逆に、原則として(特に新人のうちは)「単独行動」が許可されていない職種なので、これ以降、ギンガとチンクは仕事の上でも常に「二人一組」で行動するようになりました。
 ギンガとチンクは(普段は「出向」という名目で)今までどおりミッド地上本部に席を構えてはいますが、その職務は『ミッドと他の世界とにまたがる案件が発生すれば、それを担当し、実際にその世界へ赴いて捜査をする』というものなので、二人は以後、長期に(わた)ってミッドを留守にすることが多くなっていきます。


 そして、翌85年の5月下旬。
 ギンガとチンクは二人で、ウェンディはティアナやメルドゥナとともに、それぞれに仕事で別の世界に出かけて、ミッドを留守にしていた時のことなのですが……。
 ノーヴェは、ナカジマジム所属のIMCS現役選手や戦闘機人の姉妹らとともに「ナカジマジムを寿(ことぶき)退職したミカヤの結婚式」に出席した次の日、気晴らしに全員で首都圏・第六臨海地区の屋外型総合娯楽施設「プレジャーランド」を訪れていました。
(要するに、「巨大な遊園地」のようなものです。)
 ノーヴェは、もう16歳になったヴィヴィオとコロナとアンナには自由行動を認め、ファルガリムザ姉妹(13歳)の「引率(いんそつ)」もリグロマ(28歳)に任せて、その日は久しぶりに、ディエチやスバル、オットーやディードと、戦闘機人同士であれこれと将来の話などしていたのですが……そこで、何の犯行予告も無く、唐突に「無差別テロ事件」が発生します。

 スバルやオットーやディードの的確な初動によって、実行犯たちの身柄はじきに確保されましたが、ノーヴェは通りすがりの小児(こども)(かば)って瀕死の重傷を負いました。爆発で吹っ飛ばされた上に、「腕のような太さ」の鉄骨が背中から上腹部に抜けて右の肺が破れ、肋骨だけではなく脊椎までもが損傷してしまいます。
 それは、『生身の人間ならば、ほぼ確実に即死で、万が一、命だけは助かった
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ