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新たな異変
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…なかった……」

 そして俺は意識を失った。最後に感じたのは自分の身体から何かが抜け出した感覚だった。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 目を覚ますと、ベットの上にいた。身体を動かせるかを確認する。違和感もなく、普通に動かせた。身体を起こし、辺りを見る。ベットが他に三つあり、ひとつにキリト、アスナとユイ、ユキが一つずつ使っていた。壁の素材からしてここは教会の一室だろう。ベットから足を下ろして座り、ウインドウを開く。その時、あるものが無くなっているの気付いた。

「あの三つの欄が消えている……」

 黒く塗りつぶされたような欄が消えているのだ。

「まあ、あんなのないほうがいいからな」

 そう呟いて、立ち上がる。すると、何処からか視線を感じた。まずユキの方を向く。ユキは眠っている。次にキリトの方を向く。キリトも眠っている。最後にアスナの方を向く。アスナは眠っていたが腕の中で眠っていると思っていたユイが目を覚ましていて、こちらを向いていた。

「……」

「……」

 無言のまま、しばらくその状態が続く。最初に動いたのはユイだ。アスナに抱かれている体を器用に抜け出させてこちらに歩いてくる。

「……どうしたんだ、ユイ?」

 怖がられているはずの自分に近づいてきたので少し驚く。そしてユイは、俺の座っていたベットに座って俺の袖の部分を引っ張る。

「……おはなししよ……」

 ユイはそう言った。怖がって触ろうとしても怖がっていたユイが普通に袖を掴み、話しかけてきた。分からないがユイが話をしたいといったのでユイの隣に腰をおろす。しかし、まずは俺の疑問に答えてもらう。

「いいぞ。でも、一つだけ聞いていいか?初めて会ったときにどうして怖がっていたのに今になって話そうって思ったんだ?」

「うーんと……さいしょは、なんかいやなかんじで、さわったらいけないってかんじがしたの……でも、さっきみたときはなにもかんじなかったから」

 つまり、最初あったときの俺からは嫌な何かを出しているらしかった。予想だと最初ユイにあったときにはあの黒い何かがあったとき、しかし今は無い。あれは、ユイに対しては何か発していたらしい。だから、それがなくなった今、こうやってユイがさわってきたり出来るようになったのだ。

「そうか。話してもいいけど、その前に部屋を出るぞ。みんなの睡眠の邪魔したらいけないからな」

 そう言って教会の外に出て、教会の壁に背を預けて座る。

「じゃあ、お話しするか。どんな話をするか……」

「ぼうけんのはなし!!」

「そうかじゃあ印象に残りそうなので行くか」

 俺はユイに少し冒険の話をした。まずは、最初のボス戦の話、次にキリトとのデュエル、そして籠もって珍しいモン
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