【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第7章】八神家が再び転居した年のあれこれ。
【第4節】同85年の10月以降の出来事。
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土地をすべて更地に戻しました。
その上で、「私道も同然」の道路を整備し直す一方、シグナムとヴィータには休暇を取らせて、新居に「地下室」を設けるため、その敷地の中央部の堅固な岩盤を「およそ40メートル四方、深さ8メートルほどの直方体」の形に掘り抜いてもらいました。
(シグナムは当初、『騎士に土方の仕事をしろと言うのか?』などと、かなり不満げな様子でしたが、そこは我慢してもらいました。)
さらには、そうして切り出された「岩のブロック」を素材にして、その敷地全体を取り囲む円形の高い壁を築き、また、中央の「1ヘクタールほどの居住区」だけを囲む方形のより高い壁を築き、その上で、中央部に「地上3階、地下2階」の、まるで要塞のように飾り気の無い「広大な家屋」を新築します。
基本は「自給自足」で、『上水は相当な深さから地下水を汲み上げて濾過して使い、排泄物は「細菌活性魔法」で堆肥に変えて家庭菜園で使い、それ以外の下水も濾過した上で菜園に撒く。小型の魔力駆動炉を購入して電気も自給し、野菜類も大半は菜園で自給し、鶏を飼って肉と卵も、ある程度までは自給する』という徹底ぶりです。
設計者であるリインに言わせれば、単に『街が遠いので、買い出しの量や回数を減らしたい』と思って、このようにしただけだったのですが、管理局の〈上層部〉からは『確かに、セキュリティを高めろとは言ったが、いくら何でもやり過ぎだ!』とか、『八神はやては籠城でもするつもりか?!』などと、半ば呆れられ、半ば怖れられてしまいました。
さて、はやてとザフィーラは半年に及ぶ出張任務を終えた後、〈本局〉で何日か時間を取られてから、ミッド首都中央次元港に降りると、そこまで車を持って来ていたシグナムと合流して、「つい先日に完成したばかり」という新居に向かいました。
(四年ほど住んだ例の洋館は、取り壊して更地に戻してみたところ、意外にも良い値が付いたので、すでに売り払ってあります。)
シグナムやザフィーラの運転も、もう慣れたものでした。最初の頃は『これなら、自分で飛んだ方が早い』などと不平を漏らしたりもしていましたが、最近は二人とも割とノリノリでドライブを楽しんでいる様子です。
実際に、都市部を抜けるまでは少し時間がかかりましたが、一度郊外に出てしまえば、あとは快適そのものでした。
【もちろん、現代では、すべてのオートモービル(自動車)に高度な「運転制御AI」が搭載されており、人間の運転手がいなくても交通事故など滅多に起こりません。
(と言うより、無人運転の時の方が、むしろ事故率は低くなっています。)
それでも、万が一、問題が発生してしまった場合には、誰かが「責
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