【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第7章】八神家が再び転居した年のあれこれ。
【第3節】ユーノ司書長まで参加した合同訓練。(後編)
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いるのですが、それでも、フェイトは心配せずにはいられませんでした。
また一方、男湯の方では、エリオ(20歳)もユーノ(29歳)とこんな会話をしていました。
「普段、男湯はボク一人なので、話し相手がいてくれるだけでも嬉しいですよ」
「君も、若いうちから、苦労してるねえ。(苦笑)」
エリオは、そこでふと「五年前の合同訓練の際に、ファビアがクローンについて幾つか質問していたこと」を思い起こしました。
「ところで……司書長さんは、普通に男女の両親から生まれた人なんですよね」
「うん。ただ、僕の両親は、名前も素性もよく解らないんだよ」
「……え?」
「育ての親から聞いた話では、父は僕が生まれる前にもう死んでいて、母も僕が2歳の夏には早々と亡くなったんだそうだ。
しかも、彼女は妊娠中にスクライア一族に保護されて、その時に『アディ・モナス』と名乗ったんだが……どうも、コレが最初から偽名だったみたいなんだよ。『誰かに追われているか何かで、素性を隠していたらしい』という話なんだが……」
「すいません。そんな重い事情があるとは知らずに、軽々しく訊いてしまって……」
「いや、気にしないでくれ。僕も機動六課の頃にフェイトから聞いたけど、君の生い立ちに比べれば、こんなのは実際に『軽い話』だよ。(笑)」
そして、風呂から上がった後、夕食の際にも、以下のような会話がありました。
(エリオもこの頃には、すでに体が出来上がったので、もう十代の頃ほどの大食いではなくなっています。)
ルーテシア「今までは、食料も大半はミッドから運び込んで来てるような状況だったけど、このパンは、今年、この島で初めて『マトモに』収穫できた小麦で造ったモノなのよ。……お味はどうかしら?」
ウェンディ「これなら、ゼンゼン大丈夫っスよ」
ティアナ「言われなければ、解らないぐらいね」
なのは「う〜ん。確かに、ミッドの小麦とは、ちょっと種類が違うような……。これは、もしかして、ガウラーデの小麦かな?」
ファビア「よく解りますね?(愕然)」
なのは「まあ、実家がアレだから、自分でも舌は肥えている方だと思うよ。(笑)」
ルーテシアは続けて、次のような内容を語りました。
『この島は「常春の国」だけれど、カルナージの気候は「季節の変化」に乏しいから、冬ならではの「寒さ」や「日照時間の短さ」が必要な作物は、かえって上手く育たないの。
ガウラーデも、ここほどではないけれど「季節の変化」が小さな世界だから、あそこで品種改良された種子を試してみたら、予想以上に上手く行ったわ』
【ちなみに、自転軸の傾きは、ごく大雑把に言うと、カルナージが6度あまり、ガウラーデが12度ほど、ミッドチルダが18度あまり、地球が24度たらず、デヴォルザムが30度あま
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