暁 〜小説投稿サイト〜
魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第7章】八神家が再び転居した年のあれこれ。
 【第2節】ユーノ司書長まで参加した合同訓練。(前編)
[6/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ィアナを中心に、後衛はキャロとユーノ、中衛はメルドゥナとエリオ、前衛はスバルとウェンディです。
(ギンガは、エクリプス事件で両の義手を新調して以来、リボルバーナックルの「簡易型量産機」を使用しています。また、前にも述べたとおり、あからさまな空戦スキルや、ファビアの精神攻撃魔法などは「禁じ手」となっています。)

 メガーヌとヴィヴィオが観戦する中、レイヤーで組んだ「廃墟のような街並み」を舞台に、赤組は初手から大技を()り出しました。
 ファビア「ライト・オブストラクション!」( Light Obstruction :光の遮断)
 一体どういう原理なのでしょうか。昼間なのに周囲がいきなり夜のように真っ暗になります。

 ティアナ(また、あの子は訳の分からない魔法を!)
《何が来るか、解らないわ。中衛、広域防御!》
 メルドゥナ「ソーニィ・ウォール!」( Thorny Wall :(いばら)の壁)
 大通りが交わる大きな交差点に(じん)取ったメルドゥナが、デバイスの〈ヘヴィロッド〉を地面に垂直に突き立てると、彼女の背後に「金網のような構造をしたスケスケの長大な壁」が出現しました。高さは5メートル余、幅はその20倍ほどあるでしょうか。
 ティアナ(この子の魔法も得体が知れないなあ……。)

「ウイングロード!」
 正面から突っ込んで来たギンガが「詠唱(えいしょう)代わりのキーワード」を唱えると同時に、何本もの道が宙に伸びて、次々にその「(いばら)の壁」を乗り越えて行きました。
 すると、壁の上辺からは(いばら)(あみ)(ほど)けて(むち)のように伸び、次々とウイングロードに(から)みついて、()め上げていきます。
 それでも、ギンガの背後から飛び出したアインハルトは、目ざとく「鞭がやや出遅れた道」を見つけて、その道に乗り、間一髪で茨の鞭を(かわ)して「ダメージゼロのまま」巧みに敵陣への突入を果たしました。
 ただぼんやりと見ているだけでは、うっかり見過ごしてしまいそうな、一瞬の攻防です。

《すいません。アインハルトさんに突破されました。ギンガさんの方は足止めできそうです。》
《解ったわ。……キャロ。アインハルトがそちらに向かってるけど、大丈夫?》
 メルドゥナからの連絡を受けて、ティアナは後衛のいる方向に向けて念話を飛ばしたのですが、それに答えたのはユーノでした。
《大丈夫だよ。この僕がついてるからね。》
 余裕の口調です。
(と言われても、司書長さんに何ができるのか、私には全く把握できてないんですけど……。)
 ティアナは、内心では頭を(かか)えながらも、即座にもう一人の中衛へと念話を送りました。
《エリオ。予定より早いけど、前衛への増援、行ってくれる?》
《了解です!》

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ