【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第7章】八神家が再び転居した年のあれこれ。
【第2節】ユーノ司書長まで参加した合同訓練。(前編)
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、「即時移動」で、ヴァイゼンとフォルスを経由してパルドネアのアルザス地方へと飛びました。
(アルザス地方は、〈管6パルドネア〉の首都アロムディとは「ほとんど12時間」もの時差がある土地ですが、クラナガンとの時差はせいぜい1〜2時間ほどです。)
一同は「竜使いの一族」から感謝の言葉を受け取った後、皆で車に乗って「黒竜の山」へ行き、ヴォルテールと面会しました。
正直に言えば、真竜が「巫女」以外の人間の言葉を、どれぐらい正確に理解できているのかは、よく解らないのですが……それでも、なのはたち一同はめいめいに丁重な挨拶をしました。
ふと気がつくと、ヴォルテールの背後には、何やら「一個の巨大な卵」が台座のような岩の上に安置されています。卵の高さはほとんど人間の背丈ほどもあるでしょうか。
キャロが皆を代表して問うと、真竜は低く唸り声を上げました。
真竜の異質な思念を人間の言葉に変換するのは、キャロにとってもそれなりに困難な作業でしたが、それでも、キャロは慎重に言葉を選びながら、ヴォルテールからの思念を可能な限り正確に意訳して皆に伝えます。
『自分は「交配すべき相手」の最終脱皮を待っているのだが、まだまだ十年以上はかかりそうだ。自分も、それ以前に早死になどするつもりは無いが、念のため、ひとつ早めに産んでおいた。
この卵を早く孵したいので、これから三年あまりの間は、巫女の召喚にも即座には応じられないだろう。今回は、それを伝えたくて巫女を呼んだ。
この子は、いずれ自分に代わってこの惑星の守護者となるだろうから、巫女はまた十年ほどしたら会いに来てやってほしい』
「ええ……。真竜の力って、惑星全体を守れるほどのモノなの?」
スバルは、あくまで独り言のつもりだったのですが、キャロが翻訳して念話で伝えたのでしょうか。ヴォルテールは、また低く唸り声を上げました。
キャロがまたそれを意訳して、皆にこう伝えます。
『真竜単独では難しいが、真竜と巫女が「融合」すれば、できるようになる。しかし、その手段は巫女への身体的な負担が大きすぎるので、自分は使うつもりは無い。
実例は、750年ほど前のこと。ジェブロン帝国とやらがこの惑星にまで攻めて来た時、自分の曽祖父に当たる真竜が巫女と融合し、軌道上でその艦隊を殲滅したのだが、地上に戻った次の日に、その巫女は死んでしまった。自分は幼体の時に、祖父たちからそう聞かされている』
フェイト「それって……多分、前664年の〈パルドネア攻略戦〉のことよね?」
なのは「ジェブロン帝国が急速な衰退を始める原因になったっていう、あの事件のこと?」
キャロ「はい。そのようです」
ユーノ「当時、具体的に何があったのかは、
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