【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第7章】八神家が再び転居した年のあれこれ。
【第1節】新暦85年、8月までの出来事。
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ガーとコニィにとっては、今回の事件が「正式な執務官補佐」としては最初の仕事になります。)
翌6月になると、ティアナとヴィクトーリアは、四人の補佐官たち(ウェンディ、メルドゥナ、エドガー、コニィ)とともに、その案件を最終的に「力ずくで」解決したのですが……。
その際に、ティアナは「やむを得ず」旧市街の街中で特大級のブレイカーをぶっ放して「歴史ある(相当に古びた)石造りの街並み」を丸ごと吹っ飛ばしてしまい、彼女はそれ以降、はなはだ不本意ながらも、一般のメディアからは「破壊王」と綽名されるようになってしまいました。
後に、この事件は〈ゲドルザン・ファミリー壊滅事件〉、略して〈ゲドルザン事件〉と呼ばれることになります。
【この事件に関しては、いささか嫌な「後日譚」があるのですが……その話は、また「第一部」でチラッと触れます。】
そして、この年の7月中旬、ユーノ司書長(29歳)はまた不意に倒れて、そのまま入院してしまいました。
例によって、専門家以外には誰も名前を聞いたことが無いような珍しい病名でしたが、主治医のウェスカ・ラドール(59歳)によれば、幸いにも、今回は治療法の確立している病気だったため、ほんの一か月あまりで退院できるようです。
それでも、入院中は何もすることが無く、ユーノも随分と退屈していたのですが、やがて8月になると、今年の春に(ちょうど、カナタとツバサが地球へ連れて行かれた頃に)長老アグンゼイドの姪に当たる女性と結婚したばかりのダールヴから、『ドルバザウムで当時の移民船が発掘された』との報告が入りました。
【七年前、新暦78年に「追加調査」が終了した後も、現地では若干名の人員が交代で遺跡調査を(ついでに、ガウルゥへのささやかな生活支援を)続けていたのです。】
今回も普通に感染するような病気ではなかったので、ユーノはダールヴを「特別待遇」の病室に呼び寄せ、直接に話を聞くことにしました。
そこで、ダールヴはおおむね以下のような内容を語ります。
『その移民船の中には若干の手記も残されていたんですが、それによると、やはり、その船がただ一隻でベルカから直接にドルバザウムへやって来た、ということ自体には間違いが無いようです。
どうやら、あなたが昨年に刊行した例の著書で言うところの「第二戦乱期」の初期に「次元震動兵器とかいうモノが実際に使われて、多くの次元航路が一斉に崩壊する」という大事件が、本当にあったようですね。
おそらく、彼等「避難民」は、第二戦乱期が始まった直後に、一時的な避難のつもりでベルカを遠く離れたまま、航路の崩壊によって帰れなくなったのでしょう。本格的な移民にしては、初期装備があまりにも貧弱すぎます。ですから、今後、あの船のことは「移民船」ではなく、「避
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