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遊戯王EXA - elysion cross anothers -
TRICLE STARGAZER
TRSG-JP008《このアド絶対おかしいよ》
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再び歩を進める俺達。
「私達が……紗姫先輩を?」
「うん。そうじゃなきゃ、今の俺達……生徒会長の紗姫姉に部活申請しに行った俺達は存在してないでしょ?」
「それはまあ……そう、ですね」
とはいっても、それ自体は俺達が元の世界に帰れるという保証にはなっていない。保証されたのは、あくまで紗姫姉だけだ。
「それに、紗姫姉のスキンシップが激しくなった理由が
未来
(
いま
)
の俺達だって説明つくし」
「……あー、わかりました」
退院後、紗姫姉のスキンシップは目に見えて激しくなった。沙耶姉いわく、ブラコンはもっと前からあったらしいけど。
………もしそれが、俺達との永遠の別れが嫌だからだとしたら? それはつまり、俺達は二度と帰ることはなかったという証明なのではないだろうか。大事な家族との別れがすぐそこまで来ているなんて知ってしまったら………ああなることも頷ける。
「………風見君は、紗姫先輩の気持ちに気づいてるんですか?」
「気づいてるって……何に?」
「ですから、あの……紗姫先輩が、風見君のことを好きってこと………」
「………うん」
俯きながらされたゆみなの質問に、俺は肯定を返した。
俺の恥ずかしい誤解でなければ……たぶん、紗姫姉は俺のことが好きなんだと思う。家族としてでなく、一人の異性として。
さすがにどこぞのテンプレ主人公じゃあるまいし、あそこまでべったりされれば流石にそう思ってしまっても仕方ない……とは思う。
……だけど。
「……だけど、今はまだ答えが出せないんだよ」
「それは……?」
「俺は、紗姫姉のことを家族としてしか見られない。もしも今、紗姫姉に告白されたとしたら……いいよ、とは言えないと思う」
俺も紗姫姉のことは好きだ。だけど、俺のそれは……家族として。沙耶姉に対してと同じように考えてるから、そうなんだろう。それに―――俺は、
「風見君!」
「……どうしたの、ゆみな?」
………ふと立ち止まったゆみなが、後ろから俺を呼んだ。
ステージのスポットライトのように、電灯の明かりに照らされたゆみな。その目はいつもよりも遥かに真剣に、まっすぐ俺を見つめている。
「今ここで、私が風見君の……蓮君のことを好きだと言ったら、あなたはどう答えてくれますか?」
………そのゆみなから、まさか今ここで告白されるなんて、全く思っていなかったわけですが。
to be continued...
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