第169話
[1/12]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
〜クロスベル市・港湾区〜
「全く……リィン君とロイド君のせいで、あたしが聞きたいそっちのあたしの事を聞きそびれる所だったじゃない。」
「す、すまない……」
「いや、この場合謝るのは向こうの俺達で、俺達は謝る必要はない気が……」
混沌とした様子が落ち着いた後呆れた表情で溜息を吐いて呟いた”エステル”の指摘に”ロイド”は謝罪し、”リィン”は冷や汗をかいて指摘した。
「へ……並行世界の”あたし”があたしに?えっと、何を知りたいの?あたしはロイド君やリィン君みたいに、”そっちのあたし”と比べて改変されている部分はそんなにないはずだけど。」
「エステル……君、本気でそう思っているのかい?」
「ミントやパズモさん達の事もそうだけど、何よりもママ自身もこの世界のママと比べたらたくさん改変されているよ〜?」
「髪型やその腰につけている”剣”の事もそうだけど、何よりも”逆しまのバベル”でそっちの……えっと……本物の空の女神様と一緒にイシュメルガに止めを刺した時の”アレ”って一体何なのよ!?」
目を丸くしたエステルの言葉にリィン達がそれぞれ冷や汗をかいて表情を引き攣らせている中ヨシュアは疲れた表情で、ミントは苦笑しながらそれぞれエステルに指摘し、疲れた表情で呟いた”エステル”はエイドスに一瞬視線を向けた後ジト目になってエステルを見つめて指摘した。
「エイドスさんと一緒にイシュメルガに止めを刺した”アレ”って………ああ、あの”神技”の事か。」
「確かに普通に考えれば異種族でもないエステルさんに翼を生やした事もそうだけど、”人”の身でありながら”神技”を扱えるなんてありえないもんね。」
「ああ〜、一体何の事かと思ったけど”アレ”の事だったのね。あたしがエイドスと一緒に放ったコンビクラフトはニルやフェミリンス――――――あたしが契約している”天使”や”女神”もそうだけど、何よりもあたしの中にいるサティアさんのお陰よ。」
「そ、”空の女神”を呼び捨てって……!あんた、それがどれだけ失礼な事かわかっていて言っているの……!?」
”エステル”の指摘を聞いて心当たりを思い出したケビンは目を丸くし、リースは静かな表情で呟き、納得した様子で呟いたエステルの口から出たとんでもない言葉――――――”空の女神”であるエイドスを呼び捨てにしている事に並行世界の面々がそれぞれ血相を変えて驚いている中、シェラザード皇子妃は信じられない表情でエステルに指摘した。
「いや、失礼も何も”空の女神”の二つ名を心底嫌がっているそこの年齢を大幅に詐称している自称”ただの新妻”に今更気遣いする必要なんてないし。」
「ちょっと、エステルさん!?私が年齢を大幅に詐称している上”自称ただの新妻”ってどういうことで
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ