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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第169話
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ワジ”に”ケビン”は注意し、”リース”は話を逸らす為にフィーナとエイドスを見比べながら訊ねた。

「いえ、私はエイドスの母――――――フィーナ・クリスティンと申します。不肖の娘が皆さんが今まで抱いていた”空の女神”の印象を壊してしまって、本当に申し訳ございません……!」

「ア、アハハ……僕はエイドスの父――――――アドル・クリスティン。ちなみに僕は君達と同じ人間だけど、フィーナはフィーナの故郷――――――”イース”では妹のレアと共に”女神”として称えられている存在だよ。」

「そして、そちらのお二人――――――ナユタお祖父(じい)様とクレハお祖母(ばあ)様が私やお母様にとって”先祖”に当たる方です。」

「うっ!?エ、エイドスさん……」

「はうっ!?だから、私やナユタの事を”年寄り”呼ばわりしないでって言っているでしょう!?」

フィーナとアドルの名乗りの後に紹介したエイドスの自分達に関する紹介にナユタと共にショックを受けたクレハは顔に青筋を立ててエイドスに指摘し、更なる驚愕の事実に並行世界の面々はそれぞれ驚いたり冷や汗をかいて表情を引き攣らせたりしていた。



「め、女神様の御両親……!?」

「そ、それに……そちらのお二人はエイドス様の”先祖”と仰いましたが……まさかそちらの世界の未来のキーアさんやエイドス様のように、エイドス様の御親族の方達も時を越えて現代のゼムリアに……」

「もういろんな意味で滅茶苦茶過ぎるでしょう、そっちの世界で起こった出来事は……」

我に返った”アリサ”は信じられない表情で声を上げ、”エマ”は驚きの表情で呟き、”セリーヌ”は疲れた表情で呟いた。

「ん?”アドル・クリスティン”……?どっかで聞いた事がある名前やな……」

「フフ、日曜学校の巡回神父としての仕事もしたことがあるケビンなら聞き覚えがあってもおかしくないわ。――――――アドルさんは自身の今までの冒険譚を日記にして残して、その日記は後の世――――――つまり、今のゼムリア大陸では”赤毛の冒険家の冒険日誌”という小説シリーズとして伝わっているもの。」

「ふえええっ!?という事はアドルさんが100数冊もあるあの有名な小説シリーズの主人公にして著者だったんですか……!?」

「し、しかもアドルさんの冒険譚を日記にして残したという事は、あの小説の内容は”アドルさんの実際の体験談”だったという事にもなるよね……!?」

「マジかよ……」

「フフ、七耀教会にとってはとんでもない事実の判明の嵐じゃないか。」

アドルの名前に引っかかっている”ケビン”に苦笑しながら答えたルフィナの説明を聞いた並行世界の面々がそれぞれ血相を変えている中”ティータ”と”トワ”は信じられない表情で声を上げ、”アガット”は驚き
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