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夢幻水滸伝
第三百二十七話 二州と二人の星の者達その十二

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「是非な」
「迅速にですね」
「準備を整えてな」
「整い次第ですね」
「攻め込むで」 
 そうするというのだ。
「そうしたらな」
「より勝てる可能性が高まりますね」
「戦になることは相手もわかってるが」
 エリカにそれでもと答えた。
「それでもな」
「敵の準備が整う前に攻めますと」
「それだけな」
「勝てる可能性が高まりますね」
「一気に攻めてや」
 準備が整っていない敵軍に対してというのだ。
「そのまま拠点を陥落させてな」
「敵軍に打撃を与える」
「そうするで、特に用いるのはな」
 それはというと。
「航空機とな」
「戦車ですね」
「電撃戦でいくで」
 この戦術を用いるというのだ。
「開戦と同時に砲撃も行って」
「敵の前線を攻撃して」
「それと共にな」
「航空機と戦車を用いて」
「そしてな」
「一気に攻めますね」
「そやから用いられる移動及び輸送手段は全て使って」
 そうしてというのだ。
「準備してるんや」
「左様ですね」
「カルフォルニアとワイオミングから攻める」
 攻める場所の話もした。
「敵から見て北と西からや」
「特に西ですね」
 ヘミングウェーが応えた。
「カルフォルニア州からですね」
「そや、わいが率いてな」
「攻めますね」
「四十万の兵を以て」
 ヘミングウェーに兵の数も話した。
「攻める、そしてな」
「そちらからですね」
「主力を向かわせてな」
「ワイオミング州からもですね」
「二十万の兵でな」
「攻めますね」
「そしてすぐに終わらせるからな」
「わかりました」
 ヘミングェーもそれではと応えた。
「その様に」
「当然糧食はな」
「充分どころかですね」
「十二分にな」
「用意しますね」
「そやから色々な缶詰も用意した」 
 保存食の話もするのだった。
「ハンバーグだのスパムだのな」
「スパムは欠かせへんですね」
 ミッチェルは真顔で述べた。
「戦では」
「ああ、何といってもな」
「軍の保存食、缶詰となりますと」
「スパムや」
「第一は」
「ただ飽きへん様に」
 スパムばかり食べる様になってだ。
「他のもんもな」
「用意しますね」
「そや、それと敵の航空機は複葉機でな」 
 兵器の種類の話もした。
「戦車は砲塔のないな」
「車体に左右の機銃がある」
「旧式の戦車や」
「起きた世界で言うと一次大戦頃の」
「こっちは単葉機で脚も収容出来る」
「よりええもんで」
「戦車は砲塔がある」 
 そうしたタイプでというのだ。
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