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夢幻水滸伝
第三百二十七話 二州と二人の星の者達その十

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「下の下以下や」
「犠牲は多く出て」
「そして軍事費もな」
「かかりますね」
「戦は兎角金がかかる」
 トウェインは嫌そうに話した。
「ほんまな」
「そやからですね」
「ここはな」
「即座に終わらせる」
「そうした戦をな」
 絶対にというのだ。
「するで」
「戦をしてもですね」
「ああ、そもそも戦は政の手段の一つやが」
 トウェインはこの観点から話した。
「そやけどな」
「それでもですか」
「リスクが大きいやろ」
「どうしても負ける可能性がありますね」
「相手より遥かに強大な戦力を揃えてもな」
 そうした規模の軍隊であってもというのだ。
「不運でな」
「負けもしますね」
「そうしたもんやからな」
 だからだというのだ。
「出来る限りな」
「せんことですね」
「ベストは相手に勝てんと思わせて」
「降らせることですね」
「そや、戦になるとな」
「どんな相手にも負ける可能性がある」
「スポーツと一緒や」 
 こちらの試合と、というのだ。スポーツでは大差で勝っていても土壇場でまさかの逆転負けということもある。
「絶対に勝てると思っても」
「負けたりしますね」
「番狂わせは常やろ」
「スポーツでは」
「戦も同じや、政の中で一番不確実なもんや」 
 そうしたものだというのだ。
「そやからな」
「出来るだけ、ですね」
「やらん、犠牲も出るし」
「お金もかかる」
「そうしたもんやからな」
 だからだというのだ。
「わいとしてはな」
「戦は最後の最後ですね」
「そや」
 こうミッチェルに話した。
「そやからな」
「戦はですね」
「せん、しかしな」
「それでもですね」
「今回はやる、そしてやるからには」
「少しでも勝つ可能性を高めて」
「そしてや」
 そのうえでというのだ。
「出来る限り迅速にな」
「終わらせますか」
「そうする、その為の準備をな」
「進めていきますね」
「そうするで」
 こう言うのだった。
「ええな」
「はい、それでは」
「準備を進めるで」 
 トウェインは自らが指揮して戦の準備を進めさせた、十四州全体が動き将兵も物資も動脈の血の様に動きだした。
 道路に線路しして航路に空路でだった。
「あらゆる移動、輸送手段が用いられてますね」
「そうせんとな」
 オニールに確かな顔で話した。
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