第六幕その十一
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「深いね」
「あっ、あのチームはね」
「そうだね」
神宝の言葉に二匹で頷きました。
「僕達も知ってるけれど」
「その色だね」
「そうしたチームもあるし」
神宝はさらにお話しました。
「そんな色のことはね」
「言ってもなんだ」
「仕方ないんだ」
「僕はそう思うよ」
「そうなんだね」
「神宝としては」
「そうだよ、ちなみに僕達全員虎のチームのファンだよ」
神宝は笑ってこうも言いました。
「五人共ね」
「あのチームの魅力は別格だからね」
臆病ライオンもそれはと頷きました。
「外の世界でもなんだね」
「何があっても華があるね」
「そうだよね」
「だからね」
そうしたチームだからだというのです。
「僕達皆ね」
「あのチームのファンなんだ」
「勝っても負けても何があっても華があるなんて」
「絵になってね」
「あんなチーム他にないと思うよ」
「どんなスポーツでもね」
「あの球場も」
オズの国にもあるこの球場もというのです。
「素晴らしいしね」
「うん、しかしあのチームにはね」
また言う臆病ライオンでした。
「ライオンのチームもだよ」
「負けていられないね」
「そうだよ、同じネコ科だし」
このこともあってというのです。
「これからもね」
「負けていられないんだね」
「そう思ってるよ」
「外の世界てはかつて物凄く強いチームだったよ」
「そうだったんだ」
「毎年日本一になる様なね」
「それは凄いね」
臆病ライオンも効いて驚きました。
「毎年って」
「兎に角強くて」
それでというのです。
「無敵だったんだ」
「そうだったんだ」
「ただね」
ここで神宝はこうも言いました。
「今外の世界で大谷翔平さんっていう人がいるけれど」
「どんな人かな」
「ピッチャーもバッターもやるんだ」
「あれっ、九番ピッチャーで」
「いや、ピッチャーとして投げる試合以外にもね」
「試合に出るんだ」
「その時は指名打者として打席に立って」
そうしてというのです。
「打つんだ」
「へえ、それは凄いね」
「ピッチャーとしては一六〇以上普通に投げて」
そうしてというのです。
「一四〇キロで四十センチ曲がったり一九二センチ落ちたり一六三キロ出る変化球投げるんだ」
「色々凄いね」
「想像を絶するね」
臆病ライオンも腹ペコタイガーも他の皆も神宝のお話に驚いています。恵梨香達四人もうんうんと頷くばかりです。
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