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第四十八話 見舞その八

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「お祖父様も安心してくれました」
「お祖父さんがお見舞いに来てくれたの」
「そうなんです」
 颯姫に微笑んで話した。
「毎日。お忙しいのに」
「それはよかったわね」
「全くです、それで僕もです」
「退院出来るのね」
「遊人さんの後に」
「それは何よりね」
「全くです、皆さんも来てくれますし」
 颯姫に微笑んで話した。
「僕は幸せです」
「幸せなの」
「そうも感じています」
「そうなのね」
「クラスの皆も来てくれるんですよ」
 このことも話した。
「お見舞いも持って来てくれて」
「そういえば多いわね」
「食べもの多くて」
 今度は屈託のない笑顔で話した。
「太らないか心配です」
「ははは、退院すればダイエットですね」
 遊人は笑って応えた。
「実は僕も職場の方々にです」
「他にもですね」
「以前一緒だった方々も」
 八人だった時のというのだ。
「来てくれていまして」
「嬉しいですか」
「これ以上はなく」
「そして私もなのね。そういえば
 颯姫はここで言った。
「私が見舞の品は何がいいかと言ったら」
「それならですね」
「両親もクラスの皆も」
 ??に応えて話した。
「何かと教えてくれたわ」
「そうなんですね」
「凄くね」
 さらに言うのだった。
「有り難いわ」
「それは何よりですね」
「人は素晴らしいわ」
 颯姫はこうも言った。
「醜い面卑しい面があっても」
「それだけじゃないですね」
「美しい面尊い面もね」
「ありますね」
「ええ、だから」 
 それでというのだ。
「これからもね」
「一緒にですね」
「暮らしていきたいわ」
「僕もです」
「矛盾しているけれど」
 このことは自覚していた。
「私は地の龍だから」
「それでもですよね」
「人間としてね」
「そう思われますね」
「ええ、ずっと」 
 颯姫はさらに話した。
「皆とね」
「一緒にいたいですね」
「家族と。貴方達と、特に」
 遊人を見て言った。
「遊人さんと」
「僕でいいんですか?」 
 遊人は颯姫の今の言葉に微笑んで応えた。
「しがないおじさんですよ」
「はい」
 颯姫は顔を少し赤くさせて頷いて答えた。
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