第二章
[8]前話
生真面目で堂々としていて厳しさが前面に出ているのを見ていた陽子は仰天してだ、夫に対して言った。
「本当にね」
「お祖母ちゃんには頭が上がらないんだよね」
「お義祖母さんは普段通りなのに」
「実は母さんお祖母ちゃんの教え子だったんだ」
ここで夫は秘密を明かした。
「お祖母ちゃん学校の先生で」
「お義母さんは生徒だったの」
「小学校の時ね、四年間担任で」
「それでなの」
「父さんと職場で知り合って挨拶に行ったら」
「お義祖母さんが出て来て」
「凄く驚いたらしくて」
そうしたことがあってというのだ。
「何しろ担任だったから」
「頭上がらないのね」
「父さんとは相思相愛でね」
「結婚して」
「今も夫婦仲はいいけれど」
自分そっくりの穏やかそうな父の信虎を見て話すのだった。
「お祖母ちゃんには今もね」
「そうなのね」
「うん、お祖母ちゃん優しくて怒らないけれど」
それでもというのだ。
「何でも担任だった時色々教えたりしてもらったらしくて」
「お世話になって」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「お祖母ちゃん何も言わないけれど過去も知られてるし
「成程ね」
「母さんお祖母ちゃんにだけはね」
どうしてもというのだ。
「ああなんだ」
「これでわかったわ」
「まあ母さん厳しいだけで真面目で曲がったことしないから」
だからだというのだ。
「奥さんにもね」
「意地悪とかはしないのね」
「安心してね、じゃあ僕達も」
「ええ、何かさせてもらいましょう」
宴会の手伝いをとだ、夫婦で話してだった。
義母のところに行った、そして彼女を手伝うと彼女はいいと言ったが祖母が。
「いいじゃない。皆でやりましょう」
「先生いえお義母さんがそう言うなら」
優しい声で言われて頷いてだ、実際に皆でやっていくのだった。
強気の姑の苦手な人 完
2023・12・18
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