第四十四章
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それも確かにビショップを撃った。しかしそれでもまだ彼は立っていた。ライジングイクサの攻撃を二度も受けてもそれでもだった。
「まだだ、まだ私は」
「わかっている」
蹴りの衝撃に空中で後転しそのうえで着地した名護は今度はまたその手に剣を持っていた。そしてその剣を再び構えて。
「これで終わりだ!」
一気に上から下に振り下ろした。後ろに太陽が灼熱の炎を見せた。それにより敵を真っ二つにしたのだった。この三つ目の攻撃を受け彼は遂にその動きを止めたのだった。
「おのれ・・・・・・」
三度の攻撃を受けた彼は苦悶の声をあげ目の前の名護を見据えてきた。
「私を。再び」
「何度でも倒す」
名護もまた毅然と立って彼に告げるのだった。
「この俺は。ネオファンガイアやレジェンドルガが何度蘇ろうともだ」
「倒すというのか」
「そうだ。貴様もまた」
倒すというのだった。
「倒そう。何度でもな」
「確かにまた私は敗れた」
忌々しいがそれを認める言葉だった。
「だが。また蘇り貴様を、そして貴様等を倒す。ファンガイアとして」
最後にこう言ってガラスとなり砕け散るのだった。名護はそれを見届けたうえで。静かに言うのだった。
「ならば俺はだ」
彼は言った。
「御前達魑魅魍魎を倒してやる。人間としてな」
「これで終わったな」
「そうだね」
闘いを終えた名護のところに登と正夫が来て声をかけるのだった。
「この部屋での闘いはな」
「けれどまだあるよ」
正夫がここで言った。
「パパが。キングと」
「渡君なら大丈夫だ」
しかし名護が心配そうに声を曇らせる彼に対して告げた。
「彼なら。必ずキングを倒す」
「あの時と同じようにか」
「そしてスサノオも」
彼等の神もだと言うのだった。
「必ず倒す。安心していなさい」
「だが俺達も行こう」
それはわかっていても登は行こうとする。
「勝ったあいつを出迎える為にな」
「そうだな。行こう」
「勝ったパパの為にね」
名護と正夫は彼の言葉に頷く共に今いる部屋の先に向かった。彼等の背は伸びており毅然としていた。それは勝利者の背であった。
紅とキングの闘いもまた熾烈なものであった。キングはその両手の平から凄まじい威力と数のエネルギー弾を放つ。それはビショップの比ではなかった。
「くっ、これは!」
「おい渡まずいぜ!」
「これは近寄れませんよ!」
キバットとタツロットがその凄まじい攻撃の中で紅に告げる。
「どうするよ、これ」
「ソードで防いでいても限りがありますし」
「それなら」
しかし紅の声は死んではいなかった。むしろその闘志をさらに激しくさせていた。
そしてそのうえで。キバット達に対して言うのだった。
「僕に考えがあるよ」
「おっ、何だそ
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