第四十八話 仙人達その十三
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「今のドラゴンズみたいになる」
「万年五位になるね」
「巨人がおるから最下位にはなってへんが」
万年最下位のこのチームがだ。
「そやけどな」
「いつも五位になってるね」
「監督さんがああやからな」
「一律に厳しくするだけで」
「選手の個性とか考えてへんからな」
そのうえで指導を行っているからだというのだ。
「ああなってる、巨人がなかったらや」
「中日は最下位やね」
「巨人は論外や」
この悪辣そのもののチームはというのだ。
「最早な」
「何もかもがあかんさかい」
「一シーズンで勝利数二十位なんてな」
当然それ以外は負けている。
「ないからな」
「ほんま巨人だけやね」
「その巨人がおるから最下位になってへんが」
それでもというのだ。
「巨人がなかったら」
「最下位やね」
「それぞれの人の個性を見て教育や育成をする」
芥川も言ってきた。
「それがや」
「国の人材を育てる良策やね」
「一律に厳しく育ててもな」
「チームはよおならへんし」
「国もや」
「同じやね」
「製品を作るんとちゃうんや」
人材の育成はというのだ。
「それがわかってへん学校の先生も多いけどな」
「世の中そやね」
「まあ先生はいい人はそうならへんわ」
「ええ鉄は釘にならへんで」
「少なくとも起きた世界の日本ではな」
「ええ人は学校の先生にならへんね」
「そやからな」
そうした輩が多いからだというのだ。
「個性を見てとかな」
「そんな教育も出来へんね」
「それを出来るにもある程度の能力が必要や」
「そうしたことを理解して個性を見極められる」
「そや、起きた世界の日本の先生なんてな」
芥川は唐揚げを食べながら言った。
「どうにもならん無能ばかりでな」
「それでいて先生様ってふんぞり返ってる」
「犯罪も多いな」
暴力やセクハラ等醜悪なものが多い。
「屑ばかりやからな」
「出来てへんね」
「そやけど僕等はな」
「そうした先生達反面教師にして」
「障害も個性と理解して」
そうしてというのだ。
「やってくことや」
「そやね」
「教育もな」
「やってくことやね」
「偏見で以てや」
芥川は綾乃に苦い顔で話した。
「人材を捨てることはな」
「下の下以下やね」
「愚の骨頂や」
まさにというのだ。
「ほんまな」
「そやね」
「障害がある言うても才能がないか」
「ちゃうね」
「また人がおるとな」
「それだけで力になるし」
「外の世界やと民族や宗教や人種でもな」
こういったものでもというのだ、障害だけでなくこうしたもので差別されるのもまた世の中であるのだ。
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