第一章
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企画も努力
八条レスリングで企画部に所属している星場康則大きなきらきらした二重の目とはっきりした濃い眉に細面で黒髪の左右を刈って上の部分を茸カットにしている長身の彼は自分の会社の企画を色々と考えていた。
そのうえでだ、先輩の桐野玄人長方形の顔に細い目にオールバックで一七〇位の背の彼にいつもその規格を見てもらっていたが。
よくだ、彼は星場に言っていた。
「お前よく企画考えるけれどな」
「それで見てもらってますが」
「奇抜過ぎないか?」
こう言うのだった。
「努力は認めるけれどな」
「それでもですか」
「ああ、色々考えてな」
そうしてというのだ。
「お客さんに楽しんでもらおうってな」
「いつもそう考えてもらってます」
「プロレスも企画が大事でな」
「エンターティメントですしね」
「ああ、だから色々考えてな」
そうしてというのだ。
「やtってみることもな」
「大事ですか」
「けれどお前の企画って荒いんだよ」
こう言うのだった。
「いつもな、もっとよく考えて検証してな」
「それで、ですか」
「練っていってだよ」
「出すべきですか」
「そう言う俺もまだまだでな」
桐野は星場に自分のことも話した。
「言える位偉くないさ、けれど先輩で見てくれって言うしな」
「見てくれますか」
「それで言わせてもらってるけれどな」
それでもというのだ。
「俺もな、正直な」
「言える位はですか」
「偉くないさ」
こう言うのだった。
「本当にな、だからな」
「先輩もですか」
「色々考えてな」
そのうえでというのだ。
「企画出すな」
「そうしていきますか」
「そうするな」
こう言って彼も企画を考えていくのだった、言うまでもなく星場もだ。二人共あれこれと考えてそうしてだった。
興業の企画を考えていった、地方で行う時も大都市で行う時も開幕の時のイベントもあれこれとだった。
レスラー達とも話して考えていった、そしてだった。
二人で色々と熟考しチェックしてだった。
企画を出していった、それは通る企画もあればそうならない企画もあった、だが二人は必死に努力していてだ。
二人の上司の中田義彦白髪頭で鋭い目をした中肉中背の彼が二人を自分の席の前に呼んでそのうえで言った。
「二人共よくやっているな」
「そうですか」
「頑張ってますか」
「ああ、いい企画を出してくれているな」
こう言うのだった。
「本当にな」
「通らない企画もありますが」
「それでもだよ」
桐野に笑顔で答えた。
「二人共頑張ってな」
「そうしてですか」
「いい企画を出してくれる、それでその企画が実現してな」
「会社の業績にですか」
「いい結果を出している」
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