第七十八話 教会長さんその十五
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「お話の勉強もね」
「いいことですね」
「さっき言ったけれどね」
「じゃあ前の大教会長さんのお話を聞くことも」
「いい勉強よ、ただね」
先輩は私のお顔を見て言われました。
「あの子にも言っておいて」
「あの子って新一君ですか?」
「そうよ、あの子にもお話の勉強をする様にね」
その様にというのです。
「言っておいてね」
「そこで新一君ですか」
「そうよ」
私に笑顔で言われました。
「あの子にもね」
「お話が上手になる様に」
「アドバイスしていってね」
「そうですね、ただ新一君ですよ」
私は先輩にお顔を向けて言いました。
「先輩が大嫌いな」
「ええ、それでもね」
「あの子がよくなる様に言われるんですね」
「それがちっちの為になるから」
「だからなんですか」
「そうよ、あの子はちっちにとってかけがいのない人になるわ」
こう言われました。
「だからよ」
「あの子がもっとよくなる様にですか」
「私も言うのよ」
「先輩をあんなに嫌ってるのに」
私はそのことが不思議でした。
「それでもなんですね」
「私はね」
「それで私にもですか」
「そうよ、あの子がよくなると」
今以上にというのです。
「ちっちも幸せになるから」
「それで、ですか」
「そういうことも教えてあげてね」
「新一君教会長さん目指してますし」
「それならね、宜しくね」
「そうさせてもらいます」
私は先輩のお言葉に頷きました、そうして西の礼拝堂の前でもかんろだいにお辞儀をしてそうしてでした。
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