第三百二十七話 二州と二人の星の者達その七
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オニールはトウェインをカンサルシチーに迎え入れた、そうして彼を喫茶店に案内して紅茶やパイを頼んでだった。
そうしたものを口にしながら話に入った、トウェインは苺のパイを食べてストレートティーを飲みつつ言った。
「わいは自分に仲間になってもらいたい」
「それで一緒にですね」
「アメリカを統一してな」
「この世界を救うんですね」
「そうしてもらいたいが」
「ビリーもそう言ったと思いますけど」
オニールはレモンのパイを食べながら応えた、彼の紅茶はパイに合わせてレモンティーになっている。
「おいらもトウェインさんがそう言われるなら」
「それならか」
「戦う理由あらへんです」
「そもそもか」
「はい、利害関係なくて仲もです」
「悪ないからか」
「そうですさかい」
だからだというのだ。
「仲間に入れて下さい」
「そう言ってくれるか」
「このミズーリ州も一緒にです」
「治めてくか」
「そうなりますね」
「ああ、皆でな」
トウェインは確かな声で答えた。
「やっていこうな」
「民の暮らしも守られますね」
「勿論や」
トウェインの返事は一も二もないものだった。
「これまで以上に豊かで幸せになってもらうわ」
「そうですね、ほなです」
「仲間になってくれるか」
「これから宜しくお願いします」
「ほなな、これで二人と二州入ってくれたな」
トウェインはパイを食べつつ笑顔で言った。
「ほんまな」
「よかったですか」
「正直スムーズにことが進んでな」
そうなってというのだ。
「よかったわ」
「そうですか」
「それでな」
「若しおいらやビリーが戦をするって言ったら」
「やっぱり軍を動かしてな」
その時はというのだ。
「わいがその軍を率いてや」
「攻め込んでいましたか」
「そうしてた、戦になるとな」
そうなればとだ、トウェインは苦い顔で話した。
「やっぱりな」
「その分面倒ですか」
「犠牲は出るしお金もかかる」
「そのうえでのことなので」
「出来る限りな」
一つの勢力の棟梁として言うのだった。
「やっぱりな」
「最後の手段ですね」
「そや、出来るだけや」
それこそというのだ。
「避けたいわ」
「戦は」
「そやからな」
戦はそうしたものだからだというのだ。
「ほんまな」
「戦にならへんで、ですね」
「よかったわ」
こう言うのだった。
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