第三十五章
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「貴様の相手は俺が務めさせてもらう」
「イクサか」
「そうだ。ライジングイクサ」
既にそれになっているのだった。
「それが今の俺の姿だ」
「面白いではキバの前に貴様を倒す」
ビショップは名護を見るとまたしてもその憎しみを抑えられなくなっていた。それはまさに狂った魔物そのものであった。
「今度こそ。私の手でな」
「渡君、この男の相手はこの時代でも俺だ」
名護は自分の後ろに位置する形になった紅に対して告げるのだった。
「任せてくれるか」
「はい」
そして紅もまた名護の言葉に頷くのだった。
「御願いします。それじゃあ」
「アークは俺がやる」
登は巨大な漆黒のライダーの前にいた。
「こいつも任せろ」
「兄さんはアークをなんだね」
「そうだ。こいつは俺が必ず倒す」
その手のロッドを右手に構えつつ弟に告げた。
「御前はだ」
「ああ、パパ」
今度は正夫が言うのだった。
「この白い熊みたいなライダーだけれどね」
「レイ?」
「うん、そうそう」
彼は少しばかり緊張感に欠けていた。何処か彼の祖父を思わせるものもあった。
「こいつは僕がやるよ」
「君が?」
「うん、だからね」
その少しばかり緊張感に欠ける声でまた言ってきた。
「パパは先に言って」
「そうだ、渡君」
「俺達なら心配することはない」
名護と登もまた言うのだった。
「この程度の相手なら」
「一対一で大丈夫だ」
「言ってくれるな」
「この俺を前にしてな」
ビショップとアークは今の二人の言葉に対してその声を凄みのあるものに変えてきた。
「私もかつての私とは違う」
「スサノオから受けた新たな力、ここで見せよう」
「スサノオ、やっぱり」
紅は今のアークの言葉からあのことを確信したのだった。
「ファンガイアやレジェンドルガの後ろにいるのは」
「何かおかしなところがあるのか?」
ビショップはその紅に対して問うてきた。
「あの方こそは我等の神なのだから」
「神。あのスサノオが」
「そうだ。グロンギ、オルフェノク、アンデット、ワーム、そしてイマジン達の神でもあり」
「我等の神でもある」
レイもまた言った。自分が何者かさえも。
「その神の力を得た我等に勝てる筈がない」
「どうかな、それって」
正夫は自分と対峙しているレイのその言葉に首を右に傾けつつ普段通りの軽い仕草で返すのだった。彼等の言葉を聞いても一向に平気なようであった。
「僕達だってライダーだよ。そう簡単にはね」
「やられないというのか?」
「あっ、御免」
ここで言葉を変えてきた正夫だった。
「簡単にやられないじゃなくて勝つよ」
「勝つだと?」
「そう、楽勝でね」
言いながらキバの構えに入るのだった。両手を広げて腰の高さに置
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