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色々と間違ってる異世界サムライ
第9話:勇者の計算外その2
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勇者でありレベル63である僕がだ。
だが!このままツキツバの思惑通りに話が進んでたまるか!
「ところでお聞きしたい?この街に鑑定スキルをお持ちの方は……おりませんか?」
「それを聞いてどうする?」
どうやら……こいつらはツキツバの正体を知らないと見える!
さあ……ツキツバの正体を知って恐れ慄け!
「奴は……ツキツバ・ギンコは凶悪大量殺人鬼だ!既に3桁を超える殺人を犯している!鑑定スキルを持つ兵士の証言だ!間違いない!」
伯爵がぴくりと反応を示す。
僕は内心でほくそ笑んだ。
やっぱり凶悪大量殺人鬼は怖いよな。いいんだぞ勇者に頼っても。
ほら、僕に助けてくださいって懇願しろよ。
「……では、何故我々はまだ生きている?」
「……え……」
「セイン君と言ったかね、君は勇者に選ばれた人物だそうだが、あえて人生の先輩として助言をしておこう。神は時として予想すらしなかった者を愛するのだと」
「それは僕よりもその凶悪大量殺人鬼の方が、神に愛されていると言いたいのでしょうか」
「今はまだ分からん。だがしかし、彼女はそう思わせるだけの強さと運を持ち合わせていた。そして、心もだ」
僕に説教を垂れているつもりかクソジジイ。
今すぐ殺してやろうか―――
「……何か?」
なんだこの女。何かがヤバい。確実に。
下手な事はしない方が良さそうだ。
「お話を聞かせていただき感謝いたします。それでは失礼」
「うむ」
僕はロアーヌ伯爵の屋敷を後にする……

月鍔ギンコperspective

異世界の地下通路は色々と面白い所であった。

先ずはノノ殿達が言っておった“れべる”が某が知る段位の様なモノである事を理解しました。
その切っ掛けが、あの卑怯者が根城にしていた地下通路探索にマリアンヌ殿の同行でした。
「すごい、すごいですわ!またレベルが上がりましたの!」
「私もですお嬢様。以前は50台だったのに今は70台、こんなにも簡単にレベルアップしてしまうとおかしな気分になりそうです」
最初は何で喜んでいるのかが解りませんでしたが、ウララ殿の動きが段々良くなる事で某はれべるの意味と重要性を少しは知りました。
ですが……
欲が出てどんどん前へと突き進んで行く2人が何をしでかすのがが怖かったです。
どんどん強くなっていく自分の力量に慢心し、気付けは撤退の必要性を忘れて死地に入る。中途半端な強者擬きが陥りやすい失態です。
セツナ殿の見立てでは、こうなった原因はノノ殿の【経験値倍加・全体】スキルにあるそうです。
……尋常じゃない速度で成長するのも良し悪しの様です。
で、2人にはれべるが100くらいになった辺りで、ノノ殿と共に先に帰って頂いた。
最も奥にいた鉄で出来た大男と頭が3つもあるうわばみはなかなかの強敵でした。
動物の頭の数
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