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神々の塔
第四十八話 仙人達その八

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「二日酔いにもなるからな」
「読み過ぎはよおないですか」
「だからそなた達もな」
「飲み過ぎには注意ですね」
「そうするのだ」
 こう言うのだった。
「よいな」
「わかりました」
 綾乃もそれではと答えた。
「気を付けていきます、とはいっても」
「飲むな」
「どうしても」
「そういうものだ」 
 曹国舅は綾乃の返事に笑って返した、非常に大柄で逞しい身体であるが厳めしさはなく実に気さくな感じである。
「人はな、神霊もな」
「同じですか」
「我等は精進酒を飲んでおるが」
 仙人はというのだ。
「やはりな」
「お酒はお酒ですね」
「般若湯と同じだ」
 精進酒はというのだ。
「言うならな」
「そうですね、そこは」
「それでついついな」
 気を付けていてもというのだ。
「飲み過ぎるのがな」
「常ですか」
「それで太祖、聖上にも笑われる」
「趙匡胤さんに」
「あの方も神霊であられるからな」
 自分と同じというのだ。
「そうなっている」
「そうですか」
「だから人のことは言えぬな」
「皆さんお酒が好きですか」
「飲まぬ者もいるがな、だがやはりな」
「程々に」
「自分の適量を弁えてな」
 そのうえでというのだ。
「飲むのだ、いいな」
「そうしてるつもりですし」
「これからもだな」
「そうします」
「では頼む、それではな」
「これからですね」
「戦おうとしよう」
 こう話してそしてだった。 
 一行は仙人達との戦に入った、曹国舅は術だけでなく格闘戦も仕掛けてきた、その拳を両腕を己の顔の前で交差させてだ。 
 その前に障壁も出して攻撃を防いでだ、アレンカールは言った。
「仙人さんっていうと格闘のイメージないのに」
「あの人元々武人や」
「宋王朝建国の名称の息子やったんや」
 羅と施がアレンカールに話した。
「それでご自身も武人でな」
「かなりの強さやったんや」
「そういうことね、そういえば資料に書かれていたわ」
 アレンカールはここでこのことを思い出した。
「この神霊さんについて」
「そやな、ほなな」
「格闘にも注意やな」
 メルヴィルとトウェインはアレンカールのその言葉に頷いた。
「この神霊さんとの戦は」
「ほんまそやな」
「そうね、格闘ならね」
 それならとだ、アレンカールは構えを取って話した。
「あたいの専門だしね」
「やれるな」
「戦わせもらうわ、そしてね」 
 中里に応えつつ相手を見据えた。
「今回もね」
「勝つな」
「そうするわ」
「その意気や、ほなな」
「皆でね」
「戦うで」
「そうしましょう、陣を組んで」
 そうしてというのだ。
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