第百八話 乱痴気騒ぎはその六
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「幾らでもね」
「焼肉食べ放題飲み放題のお店は」
「あってね」
「楽しめますね」
「肉バルだってあるし」
難波にはというのだ。
「何かとね」
「楽しめますね」
「そうよ、だからそっちの酒池肉林はね」
文字通りのそれはというのだ。
「今は幾らでもね」
「楽しめますね」
「ちょっとお金はかかるけれどね」
店長はこちらの話も忘れなかった。
「そうよ」
「今はそうですね」
「牛肉に限らず」
肉の種類の話もした。
「鶏肉も豚肉もね」
「楽しめますね」
「そうよ、羊肉だってね」
「ラムやマトンも」
「楽しめるわ、シェラスコのお店だってね」
ブラジルの肉の塊を駆使に刺して焼いて焼けたところから切って食べていくこの料理の店もというのだ。
「あるしね」
「難波には」
「だからね」
「酒池肉林はですね」
「色々ね」
こう言っていいまでにというのだ。
「楽しめるわ」
「いいですね、ただ」
ここでかな恵は気付いた様にして言ってきた。
「最初の酒池肉林は」
「最初って中国の」
「昔の。殷の頃の」
紂王が行ったというそれはというのだ。
「その時のお肉は」
「色々なお肉があってもね」
店長はストロングのレモンを飲むかな恵に答えた。
「中国っていうとお肉はね」
「豚肉ですね」
「あそこでお肉というと」
「豚肉っていう位で」
「もう隅から隅までね」
豚のというのだ。
「食べる位だし」
「声以外全部食べるんですね」
「その言葉知ってるのね」
「料理部でしかも学校に中国の子も大勢いますから」
かな恵は笑顔で話した。
「むしろ牛肉よりもです」
「あっちは豚肉だからね」
「中華料理でもよく使いますし」
「本当に中国のお肉はね」
「まずは豚肉ですね」
「だからあの酒池肉林の時も」
紂王のそれはというのだ。
「メインのお肉はね」
「豚肉だったんですね」
「多分ね、鶏肉とかもあったと思うけれど」
肉林と呼ばれ木々に吊るされた肉達はというのだ、その肉達は干し肉だったが当時は一番のご馳走とされていた。
「豚肉がね」
「メインだったんですね」
「牛肉と違ってね」
「焼肉だと牛肉でも」
「そこはね」
「違いますね」
「今の私達のイメージとはね」
かな恵につまみの柿ピーを食べながら話した、手に取って口の中に入れてボリボリと齧って食べている。
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