暁 〜小説投稿サイト〜
魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第6章】なのはとフェイト、結婚後の一連の流れ。
 【第7節】背景設定6: 次元航路と次元世界の海図について。
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とだったのです。】

 また、次元航行船の核融合炉はそれなりに巨大な代物ですが、管理世界の地上では随所に、より小型の核融合炉が設置され、安価な発電施設として利用されています。
(その施設の大きさは、せいぜい「小学校の体育館」ぐらいです。)
 そのため、管理世界では一般に「都市と都市をつなぐ巨大な送電線網」などという無粋(ぶすい)な代物は存在していません。電力など、都市ごとに(田舎ならば、家ごとに)「自給できて当たり前」だからです。
 そうした普及型の核融合炉で「一般住民、二十数万人分」の電力を簡単に作り出すことができてしまうので、電力不足という現象もまずあり得ません。
 それぐらいの規模の核融合炉が昔からあまりにも広く普及しているため、今では多くの管理世界で、都市の人口は(少し余裕をもって)二十万人程度を「基本単位」としています。つまり、二十万人を超えたら、あとは人口の増加分に応じて普及型の核融合炉(発電施設)の数を増やしてゆけば良い、という考え方です。
(実際には、施設のメンテナンスや不慮の事態に備えて、多くの都市がそうした発電施設をひとつ余分に保有しています。)

 そのためでしょうか。実のところ、管理世界では「人口が百万人を超える大型の都市」は、意外と少なくなっています。
 逆に言えば、「人口が数十万人規模の地方(いなか)都市(まち)」が、やたらと多くなっています。
 それぐらいの規模の方が、微妙な差ではありますが、メンテナンスの費用まで計算に入れれば、「単位人口あたりの、都市インフラにかかる費用」がかえって少なくなり、経済的だからです。
【結果として、管理世界で「百万都市」と言えば、それは一般に「かなりの大都市」であり、多くの場合、その地域における「中核都市」となります。】

 また、そうした核融合炉からは「産業廃棄物」として、軽水素とヘリウム4が発生する訳ですが……まず、ヘリウムガスの方は、主に「飛行船」を浮揚(ふよう)させるために使われています。
 ミッドでは、昔からテロ対策として、「ドローン」や「ジェット機」が全面的に禁止されているため、「魔力なしで空を飛ぶ乗り物」と言うと、「プロペラ機か、ヘリコプターか、飛行船」という三択になるのです。
 飛行船は、日常的には「上空からの警邏(けいら)や定点観測」などにも広く利用されており、また、非常時には、例えば『震災で道路も寸断され、空港も使えなくなった』といった状況下の土地で、被災者を収容して搬送したり、孤立した土地に物資を届けたりするためにも多用されています。
(また、大型の無人船は、無線通信用の滞空基地局、いわゆる「成層圏プラットフォーム」としても利用されています。)

 一方、水素ガスの方は、一般には「水素吸蔵合金」などを利用した安全な形で、「内燃機関用の水素
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