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魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第6章】なのはとフェイト、結婚後の一連の流れ。
 【第7節】背景設定6: 次元航路と次元世界の海図について。
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 さて、実を言うと、次元航行船も「次元の海」(亜空間)の中をそれほど自在に航行できる訳ではありません。実際には、『世界と世界(可住惑星と可住惑星)を「直線的に」結んでいる〈次元航路〉の中を(可住惑星と同等の直径を持つ巨大なチューブ状の「特殊な亜空間」の中を)航行できるだけ』なのです。
 亜空間は真空ではありますが、空間そのものに或る種の「抵抗」が存在しているため、通常空間における宇宙空間のような「慣性飛行」ができません。惑星表面での、車や列車などによる移動と同様に、一定の速度を保つためには一定の推力を維持しなければならないのです。
 そして、その「亜空間抵抗」が、〈次元航路〉の中に限っては、通常の亜空間のざっと120分の1にまで小さくなっています。
 つまり、推力が同じならば、航路外での速度は「航路内での速度」のおよそ120分の1となり、当然、特定の世界までの所要時間はおよそ120倍になってしまうのです。
 しかも、通常の亜空間には、或る種の「海流のような流れ」が存在しているため、次元航行船にとっては、ただ直進するだけでも困難な作業となります。
 それ故、次元航行船は古来、必ず〈次元航路〉の中を通ることになっているのです。

【なお、航路の途中で(先端部以外の場所で)推力を失って停止したモノはすべて、次元航路そのものが持っている「自浄作用」によって、せいぜい十日あまりで「航路の外」の亜空間へと排除されてしまうのですが……次元航路というものは基本的に、可住惑星の近傍に開いている「先端部」からしか進入することができません。
 つまり、一度(ひとたび)航路の途中で「外」(通常の亜空間)に排除されてしまった艦船は、もう決して「その地点から元の航路に戻ること」もできず、また当然に、どこかの世界(可住惑星)に帰り着くこともできません。そのため、「推力を失って航路から排除されること」は、事実上の「死」を意味しているのです。】

 また、現在、知られている「600あまりの諸世界」は、実はすべて平面的に分布しており、そのため、それらの位置関係を、すべて一枚の平面図の上に描くことが可能です。
 そうして描かれた図面のことを、次元世界全体の〈海図〉と言います。
 と言っても、諸世界は決して「完全に同一の平面上に」並んでいる訳ではなく、「一定の厚みを持った、平たい円盤状の領域の内部に」分布しているだけなので、そうした海図の上で二本の次元航路が交差していたとしても、実際には『互いに違う高さですれ違っている』ことの方が圧倒的に多いのですが……航路同士が極めて近接している場合には、或る種の引力が作用して、二本の航路が互いに融合してしまう場合もあります。
 そうなると、結果としては、亜空間内に「十字路」が出来上がってしまう訳ですが、それ以外にも、次元航路の
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