【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第6章】なのはとフェイト、結婚後の一連の流れ。
【第3節】新暦83年の出来事。
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は新暦46年の春、高等科を卒業すると同時に、親族の反対を押し切って17歳で管理局に就職しました。それ以来、ナカジマ家とは断絶していたのですが、当時すでにカワハラ家へ嫁いでいた上の姉のサチエとだけは時おり連絡を取り合っていました。
メグミは、そのサチエの「駆け落ちした長女(第二子)ナオミ」の遺児です。
ナオミ・カワハラとラゼルザウロ・ディグリスとの結婚は、当初はどちらの実家からも祝福されておらず、何年かして追認された後も、まともな親戚づきあいは一切ありませんでした。
そのため、新暦83年の6月、メグミ(13歳)が事故で父母と弟妹を一度に失い、満身創痍の体で一人だけ生き残ってしまった時には、カワハラ家の人々もディグリス家の人々もなかなか彼女を引き取ろうとはしなかったのです。
サチエは、孫娘のそうした窮状にひどく心を痛めましたが、彼女もまたカワハラ家の中では、夫や息子たちに対してあまり強いことを言える立場ではなかったため、彼女はやむなく弟のゲンヤに助けを求めました。
そこで、ゲンヤは大急ぎで独り現地に向かい、皆々が葬儀場から帰って来たところに遅ればせながら駆けつけると、その場で双方の親族に対して『自分はメグミの母方の大叔父だ。誰もこの子を引き取らないのならば、自分がこの子を引き取る』と宣言しました。
ゲンヤの兄コウタ(66歳)は、『親の葬儀にすら顔を出さなかった男が、今さら何をしに来たんだ!』などと不満顔でしたが、ゲンヤがメグミを引き取ること自体に関しては、彼をも含めて誰からも異論は出ませんでした。
こうして、メグミは晴れてゲンヤの七人目の養女となりました。
その後、彼女はナカジマ家でトーマの傷ついた心を癒やしつつ、ゲンヤとトーマと六人の姉たちから大変に可愛がられて育ち、中等科と高等科を普通に卒業した後、87年の7月には、17歳でそのまま「トーマお兄ちゃん」のお嫁さんになり……95年の今では、もう1男1女の母(25歳)となって、幸せに暮らしているのでした。】
そして、同じ頃、エイミィはまたもや男女の双子、ゼメクとベルネを出産しました。
今回、彼女はミッドのソルダミス地方にある実家、リミエッタ家の方で産休を取っていたのですが、翌84年には、子供に恵まれない弟夫婦の許へ、この双子を養子に出すことになります。
また、同じく6月の上旬に、ヴィヴィオとコロナとリオは中等科の修学旅行で、〈管7モザヴァディーメ〉へ行きました。
『表面重力が普通の世界よりも六分の一ほど大きいので、ただ地上に立っただけでも、自分の体重がいきなり16%も増えたかのように感じる』という世界です。体の虚弱な子には、ちょっと厳しい世界かも知れません。
主な滞在地は、第九大陸ソドゥフィナージェの北部州都ゼパルーネでした。昔、
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