【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第6章】なのはとフェイト、結婚後の一連の流れ。
【第2節】新暦82年の出来事。(後編)
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は、三脳髄などについても特に追加情報はありません。
しかし、昨年の〈エクリプス事件〉を全く予見できなかったことで、管理局〈上層部〉におけるカリムの信用は大きく失墜していました。
『ヴィヴィオの個人的な危機という、小さな事件は予見できたのに、何故あんな大きな事件が予見できなかったのか』
教会の側でも、それを疑問に思い、改めて今までの予言詩を総合的に解析し直した結果、今さらながら〈プロフェーティン・シュリフテン〉の限界が解りました。このスキルで予見できるのは、基本的には「古代ベルカ関連の話」と「自分が今いる世界や親しい人物に、直接に被害が及びそうな話」だけだったのです。
カリムは続けて、はやてに語りました。
「私たちは、『古代ベルカで同じレアスキルを持っていた魔導師が、予言詩の詩集を遺していた』という話を耳にしたものですから、先日は、ユーノ司書長にそれを見つけてもらって、実際にその写本を読んでみたのですが、やはり、見事に「ベルカ世界の話」しかしていませんでした。
それから、このレアスキルの持ち主も、『第六の時代』が終わる頃まではそれなりにいたのですが、それ以降の時代になると、少なくともベルカ世界にはただの一人もいなかったのだそうです」
【古代ベルカでは、100年(1世紀)ではなく、120年を「時間の大きな単位」と考えていたため、現代でも、その1080年間の歴史は、大きく「九つの時代」に分けて考えられていました。
なお、「第六の時代」は、後に(新暦84年に)上梓されるユーノの著書で「第二戦乱期」と表現されている時期に、おおむね一致します。】
「また、『第七の時代』以降のベルカでは、〈プロフェーティン・シュリフテン〉以外でも、「月の魔力」を利用するスキルは軒並み使えなくなっていたという話で、当時のベルカ世界には、『聖王が月の魔力を独占した』などと言い出す者たちもいたようです」
「なんや、それ。今で言う『陰謀論』みたいなもんか?」
「正確なことは、今となってはもう解りませんが、そうした『出所の解らない誤解や思い込み』が積み重なって、『聖王家への不満』が募り、やがては〈聖王戦争〉にまで至ってしまったのでしょうね」
カリムはそこでふと物思いに沈んでしまったため、シャッハが代わりに、以下の話を引き継いで語りました。
「聖王家の話はひとまず措くとして……プロフェーティン・シュリフテンとは、そもそも、そういうスキルなのですから、当然に、昨年のエクリプス事件は最初から予見の対象外だったのです。結果論ではありますが、ミッドには大した被害も出ませんでしたし、あのエクリプスウイルスも「ベルカ製の」ロストロギアではありませんでした。
一方、四年前の〈マリアージュ事件
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