【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第6章】なのはとフェイト、結婚後の一連の流れ。
【第2節】新暦82年の出来事。(後編)
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以上に老けた様子でしたが、後から聞いた話によると、人造生命体の寿命は使い魔ほど短くはないが、普通の人間ほど長くもないのだそうです。
「やあ。久しぶりだねえ、八神はやて。去年は、また大活躍だったそうじゃないか。今日は、ハーディス・ヴァンデインのことでも聞きに来たのかな?」
確かに、ハーディスについても幾つか訊きたいことはありましたが、残念ながら、今回は「通話を許可された時間」にそれほどの余裕はありません。また、それでなくても、犯罪者に必要以上の「借り」を作るのは、やはり得策ではないでしょう。
はやては必要最小限の言葉で、こう応えました。
「いや。今回はその話やない。グレイン・サルヴァムの話や」
「ああ。〈モグニドールの惨劇〉の主犯か」
「何故、お前がそれを知っとるんや?」
はやては少なからず怒りの色を見せましたが、スカリエッティはそれには答えず、以下のような内容を語りました。意外にも、いささかながら協力的な態度です。
(あるいは、彼のような存在にとっても、やはり年単位の孤独は耐え難く、誰かと会話をすること自体に飢えていたのかも知れません。)
『彼とも直接の面識は無いが、裏の世界では有名な人物だったからね。私も名前ぐらいは聞いているよ。確か、若くしてスクライア一族のノウハウを手に入れた後、先史時代の遺跡で幾つかの遺物を掘り当て、その技術を使って財を成し、買収した企業をみずから「カレドヴルフ・テクニクス社」と改名したのだとか。
その当時から、年齢詐称疑惑だとか、実の妹に自分の子供を産ませたとか、謎の宗教結社に所属しているとか、いろいろと胡散臭い話題には事欠かない人物だったよ。
常に何かに駆り立てられているような人物だった、とも聞いている。おそらくは、何かしら大きな野望を……さもなくば、深刻な心的外傷による強烈なストレスを……抱えていたのだろうね』
結局のところ、はやてにとっては、それほど有益な情報は得られなかったのですが、それでも、スカリエッティは4年前のマリアージュ事件の時と同じように、また『そろそろドゥーエの命日だから』と言って、堂々とベルカワインを一本、要求して来ました。
三回忌や七回忌を特別視するのは、随分と古い時代の作法ですが、あえて拒絶するほどの理由もありません。
はやては、差し入れを約束して、スカリエッティとの短い面会を終えたのでした。
また、10月には、今年もIMCSの都市本戦がありましたが、ナカジマジムにとって、今回の組み合わせ順は相当に運の悪い代物でした。
コロナは、都市本戦に初出場で、初戦は無事に突破しましたが、2回戦で同門のリオ(13歳)に当たってしまい、惜しくもここで敗退します。
ヴィヴィオも
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