【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第6章】なのはとフェイト、結婚後の一連の流れ。
【第2節】新暦82年の出来事。(後編)
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ゴマ粒のようなサイズですから、いくらE−クリスタルでも、さすがにそこまでのメモリー量は無いはずです。おそらく、中に入っているのは、ごく単純なプログラムか、メッセージの類だろうとは思うんですが」
【通常のデバイスは、新暦75年に機動六課のフォワード四人組に与えられた第四世代デバイスも含めて、すべて「D−デバイス」であり、レイジングハートやバルディッシュのようにいじり回されたら、当然にAIの方もただでは済まない……という設定です。】
「昔、ユーノ君から聞いた話だけど、レイジングハートの元の持ち主は、当時の長老ハドロ・スクライアさんだったそうよ。ただし、ハドロさんも『本来の持ち主は、もういない』とか、『どうせ自分には使いこなせないから』とか、ボヤいてたみたい。
ユーノ君の推測では、元々はハドロさんが息子か誰かに贈るつもりで、誰かに造らせたデバイスだったんじゃないか、ってことなんだけど」
「それなら、ブラックボックスの中身も、ただのお祝いメッセージなのかしら?」
「それで、長老さんの息子は早死にしてしまった、ということですか? あと、使いこなせない、というのは?」
「これは、私なりの推測だけど、〈レイジングハート〉は元々、『ブレイカー資質の持ち主』だけを選んで、マスター認証するようにプログラムされていた可能性があるんじゃないかと思うの」
「では、長老さんの息子はブレイカー資質の持ち主だった、と?」
「正直に言って、その辺りのことは、もう今となっては解らないんだけどね」
「そう言えば、よく考えたら、ユーノ司書長も、出自とか割と謎の人物ですよね?」
「ユーノ君の両親は、彼が物心つく前に亡くなったそうよ。ハドロさんは『育ての親』だけど、血のつながりは無いのだと聞いたわ」
「え? じゃあ、血筋とか、出生地とか、本当に解らないんですか?」
「一般には内緒の話だけど、ユーノ君の本当の出生地は、ナバルジェスという、クレモナからもう少し向こうに行ったところにある無人世界よ。その世界の、スクライア一族のキャンプ地で生まれたんだと、私は聞いたわ」
「クレモナと言うと……ベルカ系移民も大勢いたと思いますが……」
「ベルカ人は特徴的な『遺伝子マーカー』を幾つも持っているから解りやすいんだけど、ユーノ君はベルカ系の血は全く引いていないそうよ。
ミッド人や地球人のゲノムは全く平凡で特徴に欠けるけど、クレモナ人にも、ベルカ人やヴァイゼン人と同じように、特徴的な『遺伝子マーカー』が幾つもあるから……本人から聞いた話では、ユーノ君も四分の一がクレモナ系だとか」
「では、残り四分の三は? ミッド系ですか?」
「スクライア一族は、今や職能集団であって、血縁集団じゃないからね。ユーノ君の両親も『外来者』だったから、一族の中にも、ユーノ君
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