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おぢばにおかえり
第七十八話 教会長さんその十三

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「跡を継ぐからね」
「そうなっていますね」
「まあ女の人でもなれるけれどね」
「奥華でも多いです」
 そうした教会、布教所はです。
「うちは大教会もそうでしたし」
「前の前の大教会長さんよね」
「はい、その時の大教会長さんが出直されて」 
 戦後間もない頃のことでした。
「それもおぢばで」
「急にだったのよね」
「それで前の大教会長さんがまだ子供で」
 その頃のことでした、終戦直後で。
「それでなんです」
「大教会長さんが成人されるまではね」
「奥さんが継がれていました」
「そうだったわね、奥華も」
「前の大教会長さんは有名ですが」
 おみちの中で、です。内棟梁さんだったこともありますしヤクザ屋さんにも勝てる位の気迫の方なので。
「そのお母さんもです」
「凄い方だったのよね」
「はい、もう出直されてますが」 
 数年前のことでした、まだ私が中学生の頃です。
「曲がったことはされなくて」
「おみちに相応しい方だったのよね」
「そうだったんです」
「奥華の前の大教会長さんは有名だけれどね」
「前の前の大教会長さんもですね」
「ええ、あの方のことも私は知ってるわ」
 こう私にお話されました。
「凄くね」
「そうなんですね」
「ええ、ただお会いしたことはないの」
「そうですか」
「お聞きしてるだけで」
 そうだったというのです。
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