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星河の覇皇
第八十五部第三章 北京星系を見てその五十八

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「思いたいのだ、国家元首や権威についてもな」
「同じですね」
「それで天皇と呼ばず王と呼びますね」
「日王と」
「そんな名称の国家元首は存在しない」
 グリーニスキーは一言で言い切った。
「まさにな」
「左様ですね」
「存在しているのは天皇です」
「日王という国家元首は存在しません」
「人類社会には」
「日本にも王はいたが」
 このことは事実である、歴史的にもそう言える。
「それはな」
「長屋王等ですね」
「日本の皇室がなるものですね」
「皇室の方が」
「爵位だ」
 それだというのだ。
「言うならな」
「中国も王がいました」
「爵位として」
 公の上にある、基本皇族しかなれなかった。皇帝が皇族の者をその地位を与えていたのだ。このことは清代までそうだった。
「それと同じですね」
「日本は古来より天皇が存在しました」
「それこそ古事記によれば四千年昔から」
 皇紀によればそうなるのだ。
「そうなりますね」
「まさに」
「そうした古い家であり」
「王もです」
「爵位として存在していました」
「日本ではそれが王だった」
 爵位だったのだ。
「あくまでな」
「だから国家元首としての王は存在していませんね」
「あの国の国家元首は天皇です」
「日王なぞ存在しません」
「そう言い張ることは」
「それだけでマイナスだ、実際に韓国はそうした姿勢がな」
 日本つまり他国の権威を認めないそれがというのだ。
「マイナスになっている」
「他国からの評価として」
「そうなっていますね」
「実際に」
「左様ですね」
「そうだ、権威は国としてはな」
 どうしてもというのだ。
「認めるべきだ」
「他国のそれを」
「そうすべきですね」
「それが礼儀です」
「国家として当然の」
「ロシアはよく力技ばかりで横暴な国と言われるが」
 それでもというのだ。
「礼儀は守っている」
「国家としてのそれは」
「左様ですね」
「その様にしていますね」
「守っていない様で」
「守っていますね」
「そうしている、それ位出来なくてな」
 全身からまた汗が噴き出していた、最初は粒だったのがそれが次第に滝の様になり全身プールに入った様になっている。
「国家としては駄目だしましてや我が国は大国だ」
「連合四大国です」
「そこまでの大国ならですね」
「当然ですね」
「そうしたことは普通にすべきですね」
「国家元首としても」
「大国にはそれ相応の態度が要求される」
 大国、それを確信しているからこその言葉だ。
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