第二十二章
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「どうするべきかわかっていた。だから」
「倒せたっていうのかよ」
「大きいのは確かに手強いよ」
紅もそれは認める。
「けれど倒し方がある」
「成程、つまり今のが」
「サバトの倒し方ってわけですね」
「うん」
キバットとタツロットの問いに頷く。
「今のがね。それだったんだ」
「ヒュヒュヒュヒュヒュ、御前はそれで俺を出し抜いたのか」
ここで糸矢が人間の姿になった。死を前にしてもまだ身体をグネグネとさせ今度は両手にパペットを出している。そのうえでまだ言っていた。
「御前、賢いのか?」
「別に賢いなんて思わないよ」
紅はそれは否定した。
「ただ。僕は」
「ただ。何だ?」
「倒し方を知っていただけ。それだけなんだ」
「それで俺の最後の攻撃を倒したってわけか」
間も無く最期が近付こうとしていた。身体の動きがさらに鈍くなってきていた。
「じゃあ最後に言っておくか」
「何を?」
「見事だってな。御前は最高だよ!」
死相を浮かべながらもそれでも笑顔だった。
「これで楽しみは終わりだけれどな。満足して死んでやるさ!」
この言葉を最後にして砕け散った。糸矢が砕け散ると後は名護とビショップの闘いだけだった。しかしビショップは糸矢が倒れたと見るとすぐに名護から離れたのだった。
「退くのか?」
「後日再戦といこう」
人間の姿に戻ったうえで名護に告げた。
「イクサ、御前の命は次に預けておく」
「そうはさせん!」
しかし名護はその彼に対してさらに向かおうとする。右手に剣を出したうえで。
「貴様はここで倒しておく。覚悟しなさい!」
「ふん、そうはさせるか」
ここで不意に何者かの声が聞こえてきた。
「こちらにも都合がある。ここは終わらせてもらうぞ」
「!?この声は」
「まさか」
名護も紅も今の声を聞いて辺りを見回した。
「あいつも生き返っているというのか」
「ネオファンガイアと一緒に」
「その通りだ。我等もまた」
声は一人称ではなく複数称だった。そこに明らかに何かがあった。
「生き返ったのだ」
「暫く振りだな名護君」
「白峰さん、貴方も」
名護はビショップの前に彼に対して立ちはだかるようにして出て来た二人の男のうちの白い服の精悍な顔の男を見てその名を呼んだ。
「生き返っていたのか」
「そうだ。レジェンドルガもまた」
「蘇ったのだ」
白峰天斗だけでなくもう一人の男杉村隆も言ってきた。
「この時代。ネオファンガイアの協力者、いや同盟者として」
「我等レジェンドルガ族もだ」
「まさかここでレジェンドルガ族まで出て来るなんて」
「どうする、渡!?」
キバットはベルトのところから紅に対して問うた。
「ここでこの連中の相手はかなりまずいぜ」
「うん。ネオファンガイ
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