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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第182話:不安の予兆
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ある……そう言う事ですか?」
慎次の言葉に颯人が頷く。確かに、同じ組織の人間であれば、長が危険な人物であればその事は承知の上の筈。それが敢えて伝えるような事をするとなれば、それは彼女らも知らなかったアダムの一面をプレラーティは知ってしまったと言う事に他ならない。
しかも状況をよくよく考えれば、なりふり構わず道路を疾走してまで伝えに行こうとする事にも違和感があった。何か重要な連絡事項があるのであれば、通信手段を用いて伝えればいいだけの話なのだ。アルドによれば、錬金術師は念話の様な手段で離れた相手に言葉を伝える事も出来るとの事。それが相手の元へ態々赴こうとする、それも何かから逃げるようにしているとすれば、それは別の意味を持つ。
即ち、パヴァリア光明結社の内部分裂だ。幹部達とアダムの間で、決定的な亀裂が生じた事を意味する。
「確かに、報告を加味すれば妙な状況と言うのは頷ける話だな」
「でしょ? つー訳で、早速行くとしますかね」
「何処へ行く気だ颯人?」
「決まってんでしょ? ネゴシエーションに、だよ」
「――――で? これはどういう状況なワケダ?」
不覚にも装者2人に後れを取り、捕虜となったプレラーティ。彼女は怪我の治療を受けた後、カリオストロの隣の独房に入れられていた。カリオストロ同様魔力を封じられ、スペルキャスターも没収された状況では迂闊な行動に出る訳にもいかず、情報交換も兼ねてカリオストロとあれこれ話し合っていた。
そんな中でやって来たのが颯人だった。彼は弦十郎とウィズを伴ってやってくると、徐に2人を独房から出しそのまま何と食堂へとやってきていた。そこには他の装者達も居て、響の誕生日がどうとかで駄弁っていた彼女達は手に枷を嵌められたカリオストロとプレラーティの登場に思わず目を丸くした。
「え、あれって……!?」
「カリオストロにプレラーティ? 明星 颯人の奴、何であの2人をここに……?」
困惑する響達を他所に、颯人はトレーを三つ用意すると自分とカリオストロ、そしてプレラーティの分の料理をガルドに用意させた。
「頼むぜ、あの2人には適当なのをな」
「それは良いが……大丈夫なんだろうな?」
ガルドはあの2人がここで暴れ出さないかと言う事を警戒していた。勿論そんな事をすれば自分も黙っていないが、仮にここで戦う事になった場合食堂が被害を受ける。そうなれば当然、セレナにも危険が及ぶかもしれないと言う事で、ガルドは険しい表情を捕虜の2人に向けていた。
「そこは安心しろって。今あの2人はウィズに魔力を封じられて、錬金術を使えない筈だからさ」
「筈って、お前な……」
「まぁまぁ、ガルド君。はい、颯人さん」
「お、サンキュ」
颯人は3人分の
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