第二十章
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「僕にね」
「考えがあるのかよ」
「うん。ひょっとして」
「ひょっとして?」
「ファンガイアが蘇って強くなったのがネオファンガイアだよね」
「ああ、そうだけれどな」
キバットはそのまま紅の言葉に対して述べる。
「けれどそんなの常識だろ?どうだってんだよ」
「そう、常識だよね」
紅はここで糸谷が上から振り下ろしたその腕による攻撃を己の両手をクロスさせたうえで受け止める。そのうえで彼の腹を右足で蹴りそのうえで間合いを離した。
「それでね」
「今度はどうするんだ?」
「まずはこれでまた」
間合いを離したそのうえで一気にダッシュをかけ体当たりを浴びせる。しかしそれでも糸矢は立っている。相変わらず狂気じみた笑い声を立てていた。
「これでも平気なんだよなあ、俺はなあ」
グネグネとした動きと共の言葉だった。
「残念残念。じゃあ俺の反撃の番だぜ」
「来るぜ渡」
「うん」
またキバットの言葉に応える。
糸を出してきた。その蜘蛛の糸だ。それでキバを捉えようというのだ。
「キューーリッヒヒヒヒヒヒヒヒ!!」
また奇怪な笑い声と共に攻撃を放ってきた。それでキバを捕捉しそのうえで己をも糸で包み込みそのうえで体当たりによる攻撃を浴びせようとする。
「おい、マジでやばいぞ!」
「わかってる」
紅はここでもまだ落ち着いていた。
「ここまではね。わかってるんだ」
「まだかよ」
「うん。ここで」
言いながら全身に渾身の力を込める。それにより自分を捉えていたその糸を中から強引に引き千切ったのだった。
「何ィ、俺の糸を!?」
「それだけじゃない!」
紅は言いながら体当たりして狂いと矢を両手で受け止めた。そうして彼を思いきり投げ飛ばすとそのうえでまたキバットに対して言うのだった。
「キバット!」
「ああ、わかってるぜ!」
キバットもすぐに彼に言葉を返してきた。
「じゃああれをやるんだな」
「うん、久し振りだけれどね」
右の脚に取り付けられている封印の鎖を解き放った。そのうえで身構える。何処か獣めいたものを思わせる腰を少し落としたうえで両手を広げたうえで身体の横で下ろしている。その構えを取りヘルズゲートを開放するのだった。
「行くぜ、久し振りにな!」
「うん!」
「ウェイクアップ!」
キバットは叫ぶとともにエッスルを吹く。キバは両手を己の身体の前でクロスさせる。背カイが夕暮から闇夜にとなっていくのだった。
「夜!?まさか」
「そう、そのまさかだよ」
キバはその闇の中で己の糸から出て来た糸矢に対して告げる。
「これがキバの刻印!」
右脚を掲げそこを中心に闇があった。
その闇を最大まで深めたと見たのか跳んだ。闇夜の中でその全身が飛翔していた。
反転し吊り上がるようになる。そ
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