第七百二十八話 キリンの習性その十
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「否定されていた、だが」
「それはですね」
「その実はな」
「生物学的に見れば」
「生きものの種類によるがな」
「有り得るのですね」
「そうなる」
まさにというのだ。
「実はな」
「このことは覚えておくことですね」
「例えその趣味がなくともな」
同性愛のというのだ。
「理解しておくことは人間としての度量であり」
「そう言っていいもので」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「教養でもある」
「こうしたことを知ることも」
「それを無下に否定して攻撃するのは野蛮だ」
そちらになるというのだ。
「だからな」
「出来る限りですね」
「無下に否定することは避けてな」
「理解することですね」
「自分の趣味でなくともな」
それでもというのだ。
「間違いでないとわかればな」
「それでよしですね」
「そう考えてだ」
「受け入れることですね」
「それが正しい、少なくとも連合はだ」
「そうした国ですね」
「この国は雑多だ」
このことは事実だがというのだ。
「しかし野蛮か」
「違いますね」
「むしろ文明的だな」
「そうした国ですね」
「だからだ」
連合はというのだ。
「同性愛もな」
「普通にありますね」
「連合建国以来イスラエル以外で罪に問われたことはない」
一切というのだ。
「オスカー=ワイルドやエニグマは捕まったが」
「連合ではですね」
「それはなくな」
そしてというのだ。
「問題にもだ」
「ならないのですね」
「悪いこととは思われていないからな」
それ故にというのだ。
「そうだ」
「オスカー=ワイルドは投獄されましたね」
「そしてすっかり威勢がなくなった」
「それまでは自信満々で鼻っ柱が強かったですが」
「それがなくなってな」
そうなってというのだ。
「しょげかえって間もなくだ」
「死んでいますね」
「そうなった、だが今の連合ならな」
「そんなことは絶対にいないですね」
「捕まる筈がない、もっと言えば日本ではだ」
「最初からですね」
「日本の歴史がはっきりわかる様になってからだ」
古事記や日本書紀は神話である、流石に大尉もそちらで書かれていることを完全に事実だとは言わない。
「それで捕まった者はいないからな」
「同性愛自体で」
「日本から見るとだ」
「オスカー=ワイルドが何故捕まったか」
「わからない位だ」
そこまでだというのだ。
「そうなる」
「では日本ではキリンも」
「最初から別におかしいとは思われていなかった」
「問題にはならないですね」
「そうだ、同性愛も自然に存在している」
「そのことも知るべきですね」
「知識、教養としてな」
こう上等兵に言った、そしてまた別の生きもののところに
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