暁 〜小説投稿サイト〜
おぢばにおかえり
第七十八話 教会長さんその十一

[8]前話 [2]次話
「これからも」
「皆新一君のこと言うんですよね」 
 不思議とです。
「どうしてか」
「それは誰が見てもわかるからね」
「誰でもですか」
「だってちっちあの子とよく一緒にいるじゃない」
「勝手に来るんです」
 いつもそうです。
「新一君から」
「それでも拒まないでしょ」
「仕方ないわねって思いますが」 
 これもいつものことです。
「それでも」
「そうよね、そう思うことがね」
 それがというのです。
「いいのよ」
「先輩もそう言われるんですね」
「私もなのね」
「はい、どの人からも言われます」
 それこそです。
「不思議と」
「不思議じゃないわね」
 またくすりと笑われました、その笑顔がとても素敵です。あらためて先輩は奇麗な人だわと思いました。
「それは」
「そうですか?」
「ええ、じゃあ教祖殿に参拝しましょう」
「今から」 
 教祖殿のその前にです。
 私達は並んで座って手を合わせて参拝しました、そしてです。
 赤くて優しい光に照らされたそこを後にしました、それからまた先輩は言われました。
「ちっちが気付いたらね」
「何にでしょうか」
「あっ、まあそれはね」
 少し苦笑いになってのお言葉でした。
「そのうちわかるわ」
「そうもよく言われます」
「やっぱりね」
「やっぱりですか」
「ええ、あの子も大変かもね」
「新一君がですか?」
「ええ、ちっちがこうだと」
 少し苦笑いですが優しい感じでした、そんな笑顔で言われるのでした。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ