第百二十八話 酒も飲んでその四
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「私だってだし」
「お姉ちゃんいつもより飲んでない?」
「そうでしょうね、咲ちゃんの勢い見てると」
飲むそれをだ。
「私だってね」
「飲むのね」
「つられてね、本当に飲んでるわね」
「何かどんどん飲んで忘れたいから」
そう思うからこそとだ、咲は自分のコップにストロング系のそれを入れて愛の方にもそうしてから答えた。
「それでね」
「やっぱりそうなのね」
「さもないと」
それこそというのだ。
「辛いしね」
「そうよね」
「失恋したっていうダメージあるから」
心へのそれがというのだ。
「もうね」
「飲まないとなのね」
「やっていけないわ」
言ってから酒を飲んだ。
「今はね」
「じゃあ飲むのよ、意識飛ぶまでね」
「それまでなの」
「咲ちゃん飲み過ぎたら寝るから」
「暴れないのね」
「もう意識亡くなるまで飲んで」
そうなってというのだ。
「暴れる人いるけれどね」
「世の中ってね」
「酒乱の人がね、けれど咲ちゃんはね」
「意識飛んだら寝るの」
「私もそうだしね、うちのお父さんとお母さんが言うには」
自分の最も身近にいる二人がというのだ。
「とことん飲んだらね」
「寝てるの」
「そうらしいしね、だからね」
「今日はとことん飲むのね」
「それで酔い潰れても」
意識がなくなってそこまで至ってもというのだ。
「けれどね」
「それでもなのね」
「朝頭痛かったらお風呂よ」
「二日酔い解消ね」
「おばさんには私から言うから」
「二人で一緒になのね」
「入るわよ、あとね」
「あと?」
「モコのお散歩するのもね」
家の愛犬で咲から見て妹にあたる彼女のというのだ。
「いいわよ」
「そうなの」
「お酒飲んだ後は」
その時はというのだ。
「所謂アニマルヒーリングよ」
「モコからも癒されるの」
「生きものは癒しの力もあるから」
アニマルヒーリングという言葉にある通りにというのだ、尚これは医師も認めている癒し効果である。
「だからね」
「それでなのね」
「もうね」
それこそというのだ。
「モコのお散歩もね」
「することね」
「そうよ、奇麗さっぱり忘れる為には」
「モコとのお散歩もいいの」
「モコと遊んでもね」
そうもしてもというのだ。
「いいから」
「それじゃあね」
「それでね」
さらに言う愛だった。
「咲ちゃんまたコップ空いたから」
「あっ、入れるわ」
「私が入れるから」
こう言って今空けた五〇〇ミリリットルの缶から酒を入れた。
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