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博士の挑戦状
第九十九話

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               第九十九話  博士の笑顔
 博士は研究所に戻って来てタロとライゾウから晩ご飯のメニューを聞いて笑顔になってそのうえで言った。
「よいぞよいぞ」
「海鮮麺に水餃子、お饅頭だね」
「デザートはフルーツだな」
「うむ、大好物ばかりじゃ」
 二匹に満面の笑みで話した。
「わしのな」
「というか博士って嫌いなものあるかな」 
 タロはふと思った。
「そういえば」
「ないよな」
 ライゾウはタロのその言葉にこう返した。
「言われてみればな」
「そうだよね」
「何でも食うよな」
「お肉もお魚もね」
「お野菜も果物もな」
「そうだよね」
「その通りじゃ、して小田切君よ」
 博士は小田切君にも笑顔で声をかけた。
「わしは酒は今宵は赤ワインをじゃ」
「飲まれますか」
「そうしてよいか」
 こう尋ねるのだった。
「どうであろうか」
「僕が止めることじゃないですから」
 小田切君はあっさりとした口調で答えた。
「別に」
「そう言ってくれるか」
「はい、それじゃあですね」
「中華料理にもワインは合うからのう」
「そちらを楽しまれますね」
「そうする、そしてじゃ」
 そのうえでというのだ。
「中国産のじゃ」
「赤ワインをですか」
「楽しもうぞ」
「中華料理に中国産赤ワインですか」
「これがまた合う」
 そうだというのだ。
「だからな」
「それで、ですね」
「小田切君が料理を出してくれている間にな」
 まさにその間にというのだ。
「わしはな」
「ワインを用意されますね」
「そして楽しもうぞ」
「わかりました」
 小田切君も頷いた、そうして晩ご飯を出した。見ればどの料理も結構な量があった。


第九十九話   完


                    2023・9・24
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