暁 〜小説投稿サイト〜
魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第5章】エクリプス事件の年のあれこれ。
 【第6節】背景設定5: 宇宙の成り立ちと魔法の原理について。
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起きてしまうので、体の外に「余剰生命力」が漏れ出すことは、ほとんどありません。
 だから、「陸上」の「多細胞生物」がいなければ、魔力素は形成されないのです。
【しかも、「魔力」は水に溶けやすい性質を持っているので、一般に海中では(魔力素がほとんど無い上に、魔力もすぐに海水に溶けて拡散してしまうため)熟練の魔導師であっても、魔法はなかなか上手く使うことができません。
 そのため、一人前の空士であっても、海に落ちると、そのまま溺死してしまうことが決して珍しくは無いのです。】

 まとめると、魔法による「力」の変換経路は、以下のような順序となります。
『その「世界」の生命力そのもの→ 陸上の多細胞生物の繁栄→ 非実体階層における「余剰生命力」の発生→ 半実体階層の深層における「魔力素」の発生→ リンカーコアでの結合→ 半実体階層の表層における「魔力」の発生→ 実体階層への影響力』


 また、余談ではありますが、「魔力素の強い惑星の周囲を巡る大型の衛星」は、その衛星自体には生命など存在していないにもかかわらず、全く例外的に、しばしば莫大な魔力素を保有してしまいます。
 実は、彗星の核が太陽風に吹かれて反対の側に長く「彗星の尾」を伸ばしているのと同じように、魔力素の強い惑星も太陽光に吹かれて夜の側に長く「魔力素の尾」を伸ばしています。
 要するに、大気中から宇宙空間へと漏れ出した「余剰魔力素」が太陽光によって「吹き流されている」訳ですが……衛星は満月の度にその尾の中を「突っ切って行く」ため、そうした行為を何度も何度も繰り返すことによって、衛星の表面には少しずつ(本来ならば、宇宙空間に無駄に散って行くはずの)魔力素が蓄積されていきます。
 どれだけ多くの魔力素を蓄積できるかは、おおむねその衛星の素材と質量によって決まります。と言っても、素材はおおむね「普通の岩石」と相場が決まっているので、事実上、ただ単に質量によって決まります。
 そのため、大型の衛星は(何しろ、魔力素は蓄積されるばかりで、誰も消費しないので)結果として実にしばしば莫大な魔力素を保有してしまうのです。
 そして、長い歳月を経て、衛星の魔力素密度が飽和状態に達すると、今度は衛星の側から惑星の側へと、蓄積された魔力素がしばしば「定期的に逆流」するようになります。
 多くの世界において、或る種の魔法が「月の位置や月齢」の影響を強く受けてしまうのは、まさにこのためなのです。

【聖王教会の騎士カリム・グラシアの希少技能(レアスキル)〈プロフェーティン・シュリフテン〉は、その好例でしょう。TVアニメのStrikerS第13話では、カリムがみずから『二つの月の魔力が上手く揃わないと発動できませんから、ページの作成は年に一度しかできません』と語っています。
 とは言っても、まさか
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