【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第5章】エクリプス事件の年のあれこれ。
【第6節】背景設定5: 宇宙の成り立ちと魔法の原理について。
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ると……。
虹の「赤」にも実際には一定の幅があり、その中には「微妙な色合いの違い」があるのと同じように、この「実体階層」の内部にも、その「位相」には一定の幅があり、空間の位相を魔法で少しだけずらすことによって、『広さとしては非常に限定された範囲内で』ではありますが、「周囲とは微妙に違う階層」を造り出すことができます。
つまり、通常の空間において「結界」で位相をずらした封鎖空間も、外部と隔絶されてはいますが、一応は「実体階層」の一種なのです。
【なお、亜空間の位相をずらす技術は、「現在の」次元世界には全く存在していません。「最後の地上の聖王」アルテアが〈本局〉に施した封印は、あくまでも「ベルカ聖王家の秘術」だったのです。】
この種の結界(もしくは、空間隔絶)は、上手く使えば、例えば魔法文化の無い世界などでも、現地の住民をまとめて保護する際にはとても効果的な手段となります。
【実際、A’sの最終戦におけるアリサとすずかのように『魔力の無い人間が結界の中に取り残されてしまう』などという「想定外の事故」が起きる確率は、極めて小さなものでしかありません。】
なお、半実体階層の「表層」の存在は、実体階層の存在に対して物理的にも直接に影響を及ぼすことができるので、人間の五感による認識としては、一般に「実体階層」と「半実体階層の表層」との区別はあまりつきません。
このように「半実体階層の表層」を把握することができるか否かが、「生身の人間の感覚」と「唯物論的な科学技術に基づいた機械での計測」との違いなのです。
また、言い換えれば、人間の身体は、実際には「肉体」と「エーテル体」とが不可分に結合した存在であり、人間の五感もまた、本来は「肉体による感覚」の上に「エーテル体による感覚」が「ある程度まで」加味されたモノなのです。
ちなみに、ここで言う「ある程度」が、『具体的に、どの程度なのか?』については、個人差が非常に大きなものになっています。
いわゆる「霊感の強い人」は、半実体階層の中層や深層まで「明瞭に」把握することができますが、言うまでも無く、これはごく少数派であり、大半の人々は、『半実体階層の表層のことならば「何となく」解る』という程度に止まっています。
また比喩になりますが、「橙」を加えて虹を六色と考えれば、この橙は「半実体階層の最表層」に(もしくは「実体階層の最深層」に)対応する色となります。
この層は、ほとんどすべての人々が実体階層とおおむね同じ程度に把握することができ、正式な学問用語ではありませんが、俗に「オレンジゾーン」などと呼ばれています。
また、「魔導プログラム」や「個々の魔導師が持つ強固なイメージ」によって半実体階層に形成された明瞭なヴィジ
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